研究課題/領域番号 |
63570520
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 譲 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (60125565)
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研究分担者 |
新谷 茂樹 東北大学, 医学部附属病院, 医員
安保 徹 東北大学, 歯学部, 講師 (30005079)
豊田 隆謙 東北大学, 医学部, 教授 (40003628)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1988年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | I型糖尿病 / インスリン依存型糖尿病 / NODマウス / BBラット / 免疫療法 / 免疫修飾剤 / OKー432 / Tumor necrosis factor / シクロホスファミド / OK-432 / TNF / IDDM |
研究概要 |
免疫抑制剤とは異る免疫修飾剤(biological response modifier:BRM)によるI型(またはインスリン依存型)糖尿病発症抑制機序の解析を、主にBRMの一種の連鎖球菌製剤OKー432とI型糖尿病モデル動物のNODマウスやBBラットを用いて行なった。その結果、下記に要約する新知見が得られた。 1.OKー432をNODマウスに若齢期から投与すると、膵B細胞を障害する作用細胞の誘導が抑制され、膵島炎や糖尿病発症が抑えられた。しかし、アロ抗原に対するCTLの誘導や抗SRBC抗体産生は低下しなかった。 2.OKー432靜注後のマウス血清にもNODマウス糖尿病発症抑制効果が認められた。この血清中には高濃度のTNFが含まれていたが、ILー1、ILー2、IFNγは検出限界以下であった。抗マウスTNF抗体で中和後のOKー432血清には糖尿病発症抑制効果がなかった。 3.リコンビナント・ヒトTNFα、マウスTNFαにもNODマウスおよびBBラットの糖尿病発症抑制効果が確認された。 4.NODマウスには膵B細胞を障害するリンパ球のみならず、これを抑制するリンパ球も存在した。この抑制細胞はL3T4陽性のTリンパ球であった。 以上の結果は、BRMをI型糖尿病の治療薬として用いる根拠と、自然界に存在する環境因子としてのBRMがI型糖尿病の発症抑制因子として作用している可能性を示している。
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