研究領域 | 高次複合光応答分子システムの開拓と学理の構築 |
研究課題/領域番号 |
17H05259
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 徹 京都大学, 福井謙一記念研究センター, 教授 (70303865)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 振電相互作用 / 凝集誘起発光 / 蛍光 / 内部転換 / 有機EL / 分子設計 / 無輻射遷移 / 量子収率 / 電子・電気材料 |
研究実績の概要 |
凝集にともない発光する、凝集誘起発光(Aggregation-Induced Emission Enhancement:AIEE)の解明は、高次光機能集合系の合理的構築に望ましいが、分子構造とAIEEの一般的な関係はほとんど分かっていない。AIEEが発現している状態では、分子の周辺環境とのシナジー効果により振電相互作用(電子-分子振動相互作用)が小さく無輻射遷移が抑制されていると考えられる。本研究は、振電相互作用における凝集の効果を分子構造との一般的な関係として理解することを目的としている。 1-cyano-1,2-bis(pyridylphenyl)ethene (CNBE)における凝集誘起発光(AIEE)の解明を目指し、振電相互作用密度(VCD)解析を行った。AIEEが励起電子状態の擬縮退に起因する内部転換の抑制よることを明らかにした。振電相互作用定数(VCC)の減少により内部転換は抑制される。結晶中のCi対称性により擬縮退しているフロンティア軌道は二分子にわたり非局在化し、VCDも二分子にわたって非局在化する。その空間積分によって与えられるVCCは、一分子で得られたVCCの約1/√2倍となった。すなわち、凝集によって分子が対称性を持つオリゴマーを形成することで、その電子状態は擬縮退し、内部転換が抑制される。 また、ビスアントラセン誘導体のVCD解析に基づき、高次三重項状態を利用した有機EL素子の新規な発光機構であるFvHT機構を提案した。 これら本研究で得られた知見は有機EL素子等における新規発光材料の合理的分子設計に有用なものである。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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