研究領域 | ヒッグス粒子発見後の素粒子物理学の新展開~LHCによる真空と時空構造の解明~ |
研究課題/領域番号 |
17H05405
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 実 大阪大学, 理学研究科, 助教 (70273729)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | アイソトープシフト / 同位体効果 / 原子内力 / キングの線形性 / 相対論効果 / ディラック方程式 / 新粒子 |
研究実績の概要 |
原子・イオンのアイソトープシフト(isotope shift,IS)を用いて,ヒッグス湯川力等の原子内で作用する未知の力を検出しようという試みが進められています.QEDで生じる通常のISと未知の原子内力によるISを分離するために,2種類の遷移のISの間に成り立つ「キングの線形性」を用いることが核心となるアイデアです.線形性が成り立つ理由は,field shift (FS)と呼ばれる原子核の有限サイズ効果によるISが,質量数に依存する因子と遷移に依存する因子の積で書けるためです.ヒッグス湯川力や他の未知の相互作用によるISが加わると,一般には線形性が成り立たなくなります.従って,2種類の遷移について3つ以上の同位体ペアでISを測定して,線形性の破れを見ることで原子内に作用する未知の力の情報を得ることができます. 2018年度は,これまで用いていた非相対論的近似を越える相対論的解析手法の開発を行ないました.そのためには,ISを理論的に評価する際に必要となる波動関数をシュレーディンガー方程式ではなく,ディラック方程式により決定する必要があります.具体的には,カルシウムイオンおよびイッテルビウムイオンについて,Thomas-Fermiポテンシャル中の電子状態のエネルギー固有値と波動関数をディラック方程式を数値的に解くことにより求めました.また,QEDでのFSを支配する原子核近傍の波動関数を,ディラック方程式に基いて解析的に求め,先行研究の結果と矛盾がないことを確かめました.これらの結果を統合したIS非線形性の評価を現在進めています.また,複数の実験家との情報交換で,同じ元素の中性原子とイオンのISを統合して解析する可能性が示唆され,これについても検討を進めています. これに加え,加速したイオンから放出されるニュートリノペアビームを用いた地球内部構造探査についても研究を行ないました.
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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