公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
PDレビー病理の進展におけるBraak仮説によると、最初期レビー病理は消化管神経叢から脳幹に伝播し、その後上行するとされる。しかし、実験的にこの現象は検証されていなかった。本年度はマウス胃壁にαsynフィブリルを接種することで、脳幹にαsyn凝集病変が形成されることを示した。一側迷走神経を切断することで切断側の凝集病変は消失したため、迷走神経を介して凝集体が伝播したことが示された。一方、数カ月で形成されたαsyn凝集病変は8,12か月後には消退の一途を辿ったことから、この伝播は一過性であり、実験的にはBraak仮説による最初期レビー病理の脳幹からの上向・伝播は示すことができなかった。このことからは、迷走神経背側核からのさらなる病変進展には遺伝要因や環境要因が必要であることが推察された。(Uemura N et al. Mol Neurodegener. 2018)。また、α-Syn BAC(A53T) Tgマウスの線条体にα-Synフィブリルを接種すると、1カ月で中脳黒質のドパミン神経細胞にαsyn凝集病変が形成され、2か月後には約40%の黒質神経細胞死を認めた。本モデルは、急速なαsyn凝集体形成とドパミン神経細胞死をきたす新規のモデルとして前臨床モデルとしての有用性が極めて高いと考えられる(Okuda S et al. in prep)。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (20件) (うち国際共著 5件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 9件)
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