研究領域 | ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能 |
研究課題/領域番号 |
18H04528
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
吉川 浩史 関西学院大学, 理工学部, 准教授 (60397453)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 二次電池 / イオン伝導度 / 電荷移動錯体 / 金属有機構造体 / ポリオキソメタレート / 固体電気化学反応 / 半導体ナノ粒子 / 光学特性 / 電気化学反応 / ナノ粒子 / 発光特性 |
研究実績の概要 |
電極材料への電子の授受と電極界面および電極内へのイオンの拡散・集積から成る固体電気化学反応は、物質の新たな機能や現象・原理を開拓するうえで非常に有用な手段である。本研究では、固体電気化学反応を利用して、多孔性金属錯体や有機分子集合体へのイオン及び電子の出し入れに基づいた特異な蓄電機能および触媒特性の開拓を目的とする研究を行った。ここでは、主要な三つの成果について述べる。 まず、ドナーとアクセプターが交互に積層し、1次元チャネルを有するカラム構造を取る電荷移動錯体を数多く創製し、それらが、ドナーとアクセプター両分子の酸化還元に由来する大きな電池容量と空孔に由来した速いLiイオン拡散を示すことを初めて明らかにした。 次に、これまであまり報告例のない硫黄系配位子と鉛からなる新しい金属有機構造体(MOF)を開発し、その結晶構造を解明するとともに、これが半導体であることを明らかにし、光照射下における触媒特性を検討したところ、水を水素に変換する触媒として機能することを見出した。 最後に、電解質イオンの拡散や構造的安定性の観点から、電池正極材料として注目を集めている多孔性の三次元ポリオキソメタレート(POM)関連化合物に着目し、七角形及び六角形状の1次元空孔を有するMoとVからなる三次元POM(MoVO)を新規に創製し、これを正極活物質とするナトリウム電池の充放電特性を検討した。その結果、従来のナトリウム電池用正極材料よりも大きな容量を示すことを明らかにし、X線吸収微細構造分析(XAFS)から、MoとVの酸化還元に基づく、組成式当たり数十電子以上の酸化還元反応に由来するものであることを明らかにした。 以上より、多孔性金属錯体や有機分子集合体といったソフトクリスタルに特異な電池電極特性や触媒機能を見出すことに成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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