研究領域 | 植物新種誕生の原理―生殖過程の鍵と鍵穴の分子実態解明を通じて― |
研究課題/領域番号 |
19H04873
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
川勝 泰二 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (30435614)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | イネ / エピゲノム / DNAメチル化 / 胚乳 / 種子 / 種子成熟 |
研究開始時の研究の概要 |
胚乳特異的発現遺伝子のDNA脱メチル化、および、遺伝子発現誘導にDNA脱メチル化酵素が関与しているかを明らかにするために、初期胚乳で強く発現するOsROS1aの機能解析を行う。胚乳特異的発現遺伝子のH3K9me2蓄積パターンダイナミクスを司る因子を明らかにするために、IBM1様ヒストンH3K9脱メチル化酵素およびSU(VAR)3-9様H3K9脱メチル化酵素の機能解析を行う。種子貯蔵タンパク質遺伝子の胚乳特異的発現に必須のbZIP型転写因子RISBZ1のX線結晶構造解析により、RISBZ1が獲得した胚乳特異的遺伝子発現制御機能の分子進化を解明する。
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研究実績の概要 |
1. 胚乳特異的発現遺伝子のDNAメチル化・脱メチル化に関与する因子の同定 胚乳特異的発現遺伝子の、胚乳以外の組織におけるCHGメチル化はDDM1経路によって制御される。ゲノム編集によって作出したDDM1経路で機能するDNAメチル化酵素CMT2およびCMT3の機能欠損変異体のメチローム解析から、胚乳特異的発現遺伝子(鍵穴)はCMT3(鍵)によって胚乳以外の組織でCHGメチル化を受けることを示した。また、シロイヌナズナのCMT2はCHGメチル化も制御するが、イネCMT2はほとんどCHGメチル化に関与しないこと、RdDM経路とDDM1経路のCMT2およびCMT3が拮抗してCHHメチル化を制御することを発見した。 2. 胚乳特異的発現遺伝子のH3K9me2除去・蓄積に関与する因子の同定 胚乳特異的遺伝子発現にH3K9me2が関与しているかを明らかにするため、胚乳特異的発現遺伝子を「鍵穴」、IBM1様ヒストンH3K9脱メチル化酵素を「鍵」として、JMJ715、JMJ718、JMJ719、JMJ720のノックアウト変異体を作出した。ChIP-seqの結果、jmj715およびjmj718では、H3K9me2もH3K4me1も変化しておらず、これらの因子では機能が冗長的であることが示唆された。 3. 胚乳特異的遺伝子発現を制御する転写因子の解析 種子貯蔵タンパク質遺伝子(鍵穴)の主要な制御因子(鍵)であるRISBZ1に加えて、小胞体ストレス応答のキー転写因子であるOsbZIP39およびOsbZIP60(合鍵)が胚乳特異的発現に必須のGCN4モチーフに結合することを発見した。小胞体ストレスによって種子貯蔵タンパク質遺伝子発現は抑制されるため、RISBZ1とOsbZIP39およびOsbZIP60が拮抗的に種子貯蔵タンパク質遺伝子発現を制御していることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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