研究領域 | ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能 |
研究課題/領域番号 |
20H04669
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
内橋 貴之 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30326300)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 高速原子間力顕微鏡 / ソフトクリスタル / ピラーアレーン / 低分子ゲル化剤 / 多孔性結晶 / 構造変化 / MOF / MMF / 分子分解能イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
吸着分離材、不均一系触媒などの多くの応用が期待されている多孔性結晶は、ゲスト分子の吸着や圧力、電場などの外的刺激に応答して結晶構造が柔軟に変化する。本研究では、外的刺激に応答する多孔性結晶表面のナノスケールダイナミクス現象を高速原子間力顕微鏡(AFM)で直接可視化し、I: MMFやMOFなど多孔性結晶へのゲスト分子の吸着と格子歪の結晶表面伝搬の可視化、II: MMF表面での金ナノ粒子の成長過程の追跡、III: 局所力学刺激による格子歪誘起と選択的ゲスト分子の吸着制御の3項目について研究を行い、多孔性結晶の機能設計や性能向上のために基盤的知見を得る。
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研究実績の概要 |
*多孔性結晶の高解像可視化技術の確立. 当初目的としていたMOF結晶はDMF中での観察が結晶の安定化のために必須であるが、DMF中ではMOF結晶表面に数nmスケールの汚染物質が付着していることが判明し、汚染物質を除去できないことからMOF結晶のAFM観察は断念した。そこで、水中でも結晶が安定なピラーアレーン結晶表面での測定を試み、いくつかの結晶で結晶格子像を得ることができ、さらにステップ端面での分子の脱離と再結合などの興味深いダイナミクスを観察できた(A01 生越Gとの共同研究)。 *高速AFMのソフトクリスタルへの応用 領域内外の研究グループとの共同研究により高速AFM技術を様々なソフトクリスタル材料に応用した。当初目的としていたMMF結晶表面での金微粒子の成長過程のリアルタイム観察については成功し、論文としてまとめた。領域内共同研究として、ポルフィリン誘導体による超分子螺旋集合体の形成と融解過程の観察 (A02 杉安Gとの共同研究)や有機分子により触媒される金微粒子の成長過程の観察(A01 楽Gとの共同研究)に成功した。また、低分子ゲル化剤として機能するUrea-C13のゲル化初期過程の高速AFM観察を行ったところ、Urea-C13はグラファイト基板で単分子鎖膜を速やかに形成したあとに、単分子鎖が数本集合した中間ファイバーを経て、さらに太いバンドルファイバーを形成することがわかった。太いバンドルファイバーがゲルの直接的な構成要素であり、平均速度0.05 nm/sで非常に遅い速度で伸長と停止を繰り返しながら成長することがわかった。また、この伸長と停止を伴う成長様式をファイバー端面への分子の結合とバンドルによる安定化によって説明できることが数理モデルにより明らかにした(A03 山中Gとの共同研究)。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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