研究領域 | ソフトクリスタル:高秩序で柔軟な応答系の学理と光機能 |
研究課題/領域番号 |
20H04682
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
杉安 和憲 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主幹研究員 (80469759)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ソフトクリスタル / 自己集合 / ポルフィリン / 超分子集合体 / 刺激応答 / 核形成 / 準安定状態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、研究代表者が最近独自に見出した2種類の超分子集合体をソフトクリスタルのモチーフとして、核形成や形態転移、それに伴う物性・機能の変化を分子論的に解明する。 (1)機械的および化学的な刺激に応答する超分子集合体の速度論的なメカニズムの解明 (2)空間並進対称性を持たない超分子集合体の核形成―成長メカニズムの解明 以上を通じて、結晶とソフトクリスタルとの違いを分子論的に理解し、従来型の結晶とは全く異なるソフトクリスタルを合理的に設計するため指針を明らかにする。
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研究実績の概要 |
フルオロアルキル鎖を有する亜鉛ポルフィリン誘導体の自己集合を精密制御し、空間並進対称性を持たない特異な分子集積構造の構築を試みた。以前の研究で、このポルフィリン誘導体が1次元に自己集合し、それが環化を経て、同心円状に多重に集積することを見出している。あたかもバウムクーヘンのような形状をしたものでありその直径は数百nm程度であった。この高次集積化においては、すでに形成されている同心円構造の界面における2次核形成が鍵となっていた。 今年度は、この2次核形成プロセスに着眼して研究を進めた。名古屋大学の内橋貴之教授との共同研究で、2次核形成プロセスのリアルタイム観察を試みた。しかしながら、モノマー分子を測定チャンバー中へ供給することが実験的に困難であった。一方で、種々の条件での実験を通じて同心円構造の分解過程であれば可視化できること気づいた。 具体的には亜鉛ポルフィリンに軸配位するジメチルアミノピリジン(DMAP)を系中に添加することによって同心円構造を分解した。非常に興味深いことに、同心円構造は内側から(すなわちバウムクーヘンでいえば、穴の空いた方向から)選択的に分解されることがわかった。同心円構造においては、内側と外側とで曲率が異なるため、安定性に差が生じているものと考えられる。すなわち、空間並進対称性を持たないという点で従来の結晶とは異なる同心円構造が、結晶とは異なる刺激応答性を有していることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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