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反復多型より探る環境適応における多様性の役割

公募研究

研究領域出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明
研究課題/領域番号 20H05139
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 人文・社会系
研究機関藤田医科大学

研究代表者

嶋田 誠  藤田医科大学, 医科学研究センター, 講師 (00528044)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード人類進化 / ニッチ / 自己家畜化 / STR / haplotype / hapSTR / ポリグルタミン / 多様性 / 反復多型 / ポリグルタミン病 / 分布 / long-read sequencing / 多型 / グルタミン反復 / ヒト個人ゲノム / トリプレット・リピート / 人類集団 / HapSTR / 地理的分布
研究開始時の研究の概要

人類は多くの多様な構成員から成る分業社会を築く能力を進化させてきたことで、現在の姿がある。そこで個性を生み出す機構の進化を解明するため、神経発達調節に関わる遺伝子領域中に特に多く存在する、グルタミン反復多型の進化の道筋を解明する。反復数が長い型は疾患を引き起こすリスクが高くなるにもかかわらず、現代人類集団の中で反復数がいかに多様化し、そして人類の生息域拡大の過程で遭遇した様々な環境の下、いかに維持されてきたかを明らかにする。そのために、世界中の人類集団において、数多くのグルタミン反復多型の分布状態を、新技術によって解読する。

研究実績の概要

2021年度は、元々個人規模で公募申請した研究内容に加えて、新学術領域内の統合作業に触発されて研究の幅を増やした。
元々の公募申請内容では、霊長類チンパンジーサンプルの調達、および9つの領域についてLong PCRの条件検討を実施した。その結果、アニーリング温度やマグネシウム濃度がそれぞれまちまちながらも、4つの領域にてほぼ安定的条件を見つけた。また、その他3つの領域で再現性に不安定ながら標的バンドの増幅を確認した。
新学術領域内諸分野間統合については、第4回から第6回の3回の全体会議に出席し、そのうち第5回では自己家畜化とゲノム変化による認知機構の進化に関するセッションで講演者として問題提起を行った。その結果、次の二つのことに気づいた。
第一に、自己家畜化についての生物学的機序について、遺伝学的基盤、発生学的基盤、神経学的基盤、心理学的基盤をもっと整理し、分かりやすく提示することが求められていると感じた。
第二に、ゲノム進化学の従来のアプローチは「一般的」生物についてであり、環境から選択圧を受動的にうけることのみを前提している。そのため生態学的地位(ニッチ)を自ら構築する人類の場合には、他の生物で発達した検証モデルには、当てはまらない。人類自ら自分たちのニッチを構築することで選択圧がゆるみ、従来は除かれていたような形質が中立形質として受け継がれる状況に近づいていくと考えられる。同時に他方では、人口が増えることによる遺伝的浮動の効果の減少で弱有害遺伝子が中立的に振る舞うケースが減り、選択的に振る舞うケースも増えることが考えられる。その両方の効果が考えられる前提で、ポリグルタミン多様化を定量的に評価して、過去の状況を推定できるようにすべきことに気づいた。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2022 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Focusing on human haplotype diversity in numerous individual genomes demonstrates an evolutional feature of each locus2020

    • 著者名/発表者名
      Shimada Makoto K.、Nishida Tsunetoshi
    • 雑誌名

      bioRxiv

      巻: -

    • DOI

      10.1101/2020.03.28.012914

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] ポリグルタミン病は人類の個性が多様化してできた複雑な社会の副産物なのか2022

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      新学術領域「出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明」第6回全体会議
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 疾患責任反復配列の人類集団における維持と進化2022

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      国立遺伝学研究所集団遺伝研究室 斎藤成也教授 退職記念シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 類人猿には無いポリグルタミン病はヒト多様性進化のリスクなのか2022

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      京都大学霊長類研究所共同利用研究会・第50回ホミニゼーション研究会 「人類進化と遺伝子」
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 集団動態とゲノム多様性2021

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      新学術領域「出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明」第5回全体会議
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ヒトpolyQの多様性のなぞに挑むhapSTR解析2021

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      新学術領域:出ユーラシア第4回全体会議
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 人類進化の中でポリグルタミン配列が果たした役割2021

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      遺伝学研究所研究会:日本列島人の起源と成立をゲノム情報から探る
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Project for evolutionary mechanism on diversification of polyglutamine repeats in human2020

    • 著者名/発表者名
      嶋田 誠
    • 学会等名
      第22回日本進化学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 出ユーラシアの統合的人類史学 - 文明創出メカニズムの解明 - 公募研究(2021-2022年)

    • URL

      http://out-of-eurasia.jp/recruitment/2020.html

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [備考] 出ユーラシアの統合的人類史学 - 文明創出メカニズムの解明 - 公募研究(2021-2022年度)

    • URL

      http://out-of-eurasia.jp/recruitment/2020.html

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-12-25  

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