研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
20H05211
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
川村 出 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20452047)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 固体NMR / ペプチド / 自己組織化 / ハイドロゲル / 水 / 自己集合 |
研究開始時の研究の概要 |
アミノ酸が結合したペプチドは両親媒性の特徴をもち、新疎水性を適切に配置したペプチドでは水をはじめとする溶媒との相互省によって分子集合体を形成することができる。このようなペプチド分子集合体における水分子の役割を解明することによって、新しいバイオ水圏機能材料の構築が可能となると考え、試料状態に依存しにくい固体NMR分析によって水を含んだペプチド集合体試料の構造を解明する研究を行う。
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研究実績の概要 |
本申請課題では、水の滴下がトリガーとなって誘発されるペプチド自己集合体の構造を制御し、水圏で機能するペプチド分子集合体の創生を目指すとともに、固体NMR分光法を用いた水分子とペプチド分子集合体の構造解析を行い、水分子の役割を研究する。 側鎖にアクリドン発色団を有する2-アクリドニルアラニン-フェニルアラニン(AAP)を新規に合成し、生理的pH条件下でのAAPの自己組織化プロセスにおいて、ハイドロゲルを形成することを発見した。電子顕微鏡画像によれば数マイクロメートルの長さのペプチドファイバーが形成されており、これらが3次元的にネットワークを構築してハイドロゲルを形成していることが示唆された。また、このハイドロゲルは青色の発光と適度な熱応答性を示すことも明らかにした。このようにアクリドン側鎖を含むジペプチドが効果的なハイドロゲル化剤となることを実証した。1H 固体NMRスペクトルの温度変化を測定し、ペプチドへの吸着水と思われる水分子のNMR信号を検出した。 フェニルアラニン-フェニルアラニン(Phe-Phe)およびトリプトファン-フェニルアラニン(Trp-Phe)からなるジペプチドを高濃度で電極基板上にキャストし、電圧引加状態で水蒸気による自己組織化によって電極間にジペプチドの超分子構造を密集させ、機械的刺激応答が可能な圧電素子として開発した。固体NMRや電子顕微鏡による解析から、バルク成長のNMRスペクトルと比べて、信号の線幅が狭く、構造均一性があることを示した。また電極間に向かってペプチドファイバーが成長し、配向性は良好であった。このようなサンプルを用いた圧電素子では、良好な機械刺激応答を記録することができた。 このように水圏で自己組織化するペプチドを用いて、機能性材料を開発することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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