研究領域 | 分子サイバネティクス ー化学の力によるミニマル人工脳の構築 |
研究課題/領域番号 |
21H05884
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
今任 景一 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (80777970)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | DNA / 分子マシン / 分子スイッチ / 高分子化学 / 光化学 / 光制御 |
研究開始時の研究の概要 |
DNAは、塩基配列をもとに二重らせん構造や高次構造を形成し、構造由来の機能を発現するプログラム可能なナノ材料である。その構造と機能の制御、特に時空間分解に優れ、反応系を汚染しない光による制御が注目を集め、光可逆的に異性化して構造が変化する分子マシンを利用する方法が精力的に研究されてきた。しかし、従来の光応答性の分子マシンは大きな構造変化と熱安定性を両立できないために、DNAの構造と機能を精密に制御できず、応用は限られた。 本研究では、光異性化に伴い、従来の分子マシン以上に大きな構造変化を起こし、さらに熱安定性にも極めて優れる新たな分子マシンを用いて、DNAの構造と機能を精密に光制御する。
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研究実績の概要 |
本研究では、アゾベンゼン(AB)に代表される従来の光応答性の分子マシン以上に光異性化に伴って大きな構造変化を起こし、さらにABとは異なって熱安定性にも優れる(相対的に不安定なZ体の室温半減期 = 約1000年)、研究代表者らが新たに見出した分子マシンのヒンダードスティッフスチルベン(HSS)を用いて、DNAの構造(二重らせん構造や高次構造)と構造に由来する機能(配列情報の複製・転写や生体分子との相互作用など)を精密に光制御することを目的としている。 最終年度はDNAの構造制御について、【A】超分子相互作用の利用と【B】リン酸主鎖骨格への導入という2つのアプローチから取り組んだ。【A】超分子相互作用の利用は最もシンプルで簡便な方法であり、共有結合を介さずにHSSとDNA間の超分子的な相互作用を介してDNAを外から操作し、構造を制御する。負電荷を帯びたDNAのリン酸主鎖骨格と相互作用できる第4級のアンモニウムカチオンを両末端に有するHSSのE体を合成した。得られたHSSが多くの有機溶媒に不溶な一方で水に可溶なこと、水中でも可逆的に光異性化できること、80 °Cでも熱異性化しないことを確認した。さらに、DNA二本鎖の水溶液に合成したHSSのE体を添加した後、UV光照射によりHSSを異性化させると、二本鎖が解離する温度(Tm)をわずかに変えられることがわかった。【B】リン酸主鎖骨格への導入では、共有結合を介してHSSをDNAのリン酸主鎖骨格中に導入し、DNAの構造を制御する。領域内の共同研究者と協力することで、HSSのDNAのリン酸主査骨格中への導入とUV光照射によるTmの変化を確認することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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