公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
粘菌細胞の集合は、静的なcAMP勾配ではなく、cAMPの動的な進行波への誘引によって引き起こされている。細胞が受ける空間的な勾配は常に一定ではなく、波が細胞を通過するごとに勾配の方向が反転してしまう。空間勾配を検知するだけでは、繰り返し反転する場に対して細胞は行ったり来たりしてしまい、一方向に進むことが難しいはずと考えられている。昨年度までの解析により、我々は、微小流路を用いて進行波刺激を再現する系を構築し、3分から10分で通過するcAMP波に対してのみ、波がやってくる方向へ一方向移動し、このことが濃度の時間変化が減少である際がフィルターアウトされる特性に由来していることを明らかにした。今年度は、この問題を引き継ぐかたちで、粘菌の集合ステージの後期における運動に注目し、これまでに明らかにしてきたフィルター特性では説明つかないことを明らかにした。とくに、細胞間接着の様式の重要性に着目し、微小流路系の勾配チャンバーの改良を進め、細胞の極性形成とその維持に関わる動態について詳しく解析した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (19件) (うち招待講演 15件) 図書 (4件) 備考 (1件)
Nature Communications
巻: 5 号: 1
10.1038/ncomms6367
J. Cell. Sci.
巻: 126(20) ページ: 4614-4626
10.1242/jcs.122952
PLoS Comp. Biol.
巻: 9 (6) 号: 6 ページ: e1003110-e1003110
10.1371/journal.pcbi.1003110
http://www.u-tokyo.ac.jp/ja/utokyo-research/research-news/rectifying-property-dictates-aggregating-response-in-cellular-slime-mold/