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2022 年度 研究成果報告書

ヒッグス粒子発見後の素粒子物理学の新展開~LHCによる真空と時空構造の解明~

総括班

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研究領域ヒッグス粒子発見後の素粒子物理学の新展開~LHCによる真空と時空構造の解明~
研究課題/領域番号 16H06488
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京大学

研究代表者

浅井 祥仁  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (60282505)

研究期間 (年度) 2016-06-30 – 2021-03-31
キーワード超対称性粒子 / ヒッグス粒子 / 暗黒物質
研究成果の概要

LHC実験第1期に発見されたヒッグス粒子を,第2期では13TeVまで倍増された衝突エネルギーと約6倍の統計量を用いて精密に調べた。力を伝えるゲージ粒子だけでなく,物質粒子の質量もヒッグス粒子が担っていることが分かった。素粒子の世代の違いをヒッグス粒子が作り出していることも分かり,素粒子の未解決問題への大きな鍵が得られた。我々の宇宙の真空が準安定であり,標準模型を超えた新物理の存在を示唆している。系統的な新粒子探索の結果,幅広い質量領域を棄却し,新物理が存在する可能性のある領域を著しく狭めた。LHC及び他の実験で得られた結果を基に将来のLHCで観測が期待される物理現象を理論的に策定した。

自由記述の分野

素粒子実験

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によりヒッグス粒子の性質に関し多くの事実が判明した。素粒子が質量を獲得する機構は標準模型の柱の一つであり,誕生直後の宇宙の相転移やその後の長い年月をかけた宇宙進化の根幹に関わる重大な要素である。本課題の実験結果からヒッグス粒子と関わる粒子の種類,世代の謎を解く鍵が明らかとなり,人類の自然科学に対する認識レベルを大きく前進させることができた。一方,超対称性などの探索からは新粒子は未発見であり,標準模型を超える物理がより重い領域に存在するであろうことが示唆される。ここで得られた実験結果,理論研究から,暗黒物質の候補となる新物理を絞り込めたことで次世代の研究にとり大きなインプットとなる。

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公開日: 2024-01-30  

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