総括班
総括班は研究推進の核として研究活動を牽引する。事務局や総括班メンバーが役割を分担しその活動を実施した。領域代表者を中心に、月に1回程度の総括班会議(オンライン会議)を実施し、領域運営に関して議論を積み重ねるとともに、研究進捗や各担当の活動を共有した。なお、総括班メンバーは計画研究代表者全員と事務スタッフから構成した。年に2回の領域全体会議を学術調査官や総括班評価者を交えて実施し、領域全体の方向性を明確化し、研究目標を関係者間で共有した。総括班会議は年間で8回実施し、各研究計画班の研究進捗の報告のほか、領域全体の計画、計画実施における課題、規範作成等をタイムリーに討論した。2021年度計画の立案、セミナーライブ配信の検討と実施、領域専用のオンラインストレージサービスの維持等を担当した。広報関係では、ホームページにおいて、Facebookも併用しタイムリーな情報発信を行なった。領域内の交流と情報交換を進めるために、年に3回程度の頻度でニュースレターを発行した。それを領域内全メンバーに発送するとともに、ダイジェスト版はホームページに掲載した。領域内の交流方法や領域外への発信方法の検討のために、通信、撮影やそのソフト等の検討も継続して実施した。ワークショップおよび渉外活動では、国内シンポジウムや国際シンポジウムへの共催や連携によって、当該領域の活動を広めるとともに、新たなシーズの取り込みに尽力した。 アウトリーチ関係では、公募班を含んだパンフレットを追加し、動画CG(日本語版と英語版)を作成して領域の研究内容をわかりやすく伝えることに努めた。実験拠点整備では、測定データを効率よく保管して論文化を促進するために、SACLAの測定データ保存用のデータストレージをメンテナンスした。実験を円滑に進めるために、実験用備品セット等の貸出を開始した。
2: おおむね順調に進展している
8回開催した総括班会議を中心に、領域活動を推進することができた。新型コロナの影響によって、対面での会議は難しいが、2回実施した領域会議のうち、1回はハイブリッド開催が可能となり、対面での研究発表、討論や交流を可能とした。公募班メンバーは春のオンライン領域会議で研究紹介を実施し、領域連携が円滑に進むように努めた。ニュースレターは年3回発行し、領域代表の方針を全体に伝えるとともに、班員の研究紹介や研究トピックス等の企画によって読み応えのあるものを刊行することができた。共催や連携した国内シンポジウムは6つ以上あり、オンラインとなったが環太平洋国際会議でも当該分野の関係するセッションを開催することができた。新たな試みとしては、オンライン分科会での技術紹介、定期的なオンラインセミナー(2回/月、2名の話題提供者)が挙げられる。ホームページはタイムリーにアップデートし情報の発信に努めた。SACLA実験基盤整備として、昨年度導入したストレージサーバーを維持し、さらに貸出用の実験備品セットを準備し、現在、領域内の5グループに貸出を行っている。海外招聘派遣に関しては新型コロナの影響下で実施が不可能であったが、X-ray Free Electron Laser SACLA とMaking molecular movies~Time-resolved serial femtosecond Crystallography~の2本のCG動画を作成し、日本語版だけなく、英語版も作成し、当該分野に普及を実施した。
2020年度に引き続き、領域全体会議を行い、領域研究の位置付けと方向性を議論し、研究班だけでなく公募班も含めて研究目標を共有する。領域の研究戦略として、総括班が中心になって、それぞれの研究グループの研究の進展により得られた研究成果をベースとした積極的な共同研究を推進し、公募班も交えた活発な共同研究体制を確立する。新型コロナ流行の影響下ではあるが、できるだけ対面において国内シンポジウムや国際シンポジウム等を開催または共催し、当領域の重要性および成果、最先端測定装置および関連技術を海外に発信する。同様に、学生を含めた若手研究者または共同研究の可能性のある分野の研究者を対象としたセミナー等を開催または共催し、次世代の研究者の育成およびXFEL実験の浸透を図る。また、国内で開催される学会で展示ブースを出展する等、領域で開発した技術や装置についてタイムリーに紹介することで、共同研究に結びつける活動を行う。領域全体の成果や情報の共有のために外部サーバー等を利用し、XFEL実験等を支援する情報提供や実験準備のためのプラットフォームの構築をさらに進める。本領域に係わるホームページやtwitterにより、本領域の広報活動を実施する。
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