同じ生物種内ではほぼ均一のゲノムを有しているのにも関わらず、ある程度の変化を許容する現象、すなわち、同一種であることを確保しながら生物機能発現に多様的変化を与える現象を“ゲノムアダプテーション”と定義する。本領域研究によりゲノムアダプテーションに関して新規の知見を得た。1)染色体構造が形成・維持され、ゲノム変動により変化し、次世代へ継承されるメカニズムを解明し、2)熱ショックなど外的、内的ストレスにより変化を受けた染色体構造が中長期的に伝播され,維持されることを見出した。また、3)次世代DNAシークエンサを用いたゲノムワイドな染色体タンパク質の分布など解析をするための新規の解析方法を確立した。
|