研究領域 | 細胞機能を司るオルガネラ・ゾーンの解読 |
研究課題/領域番号 |
17H06418
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新井 洋由 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (40167987)
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研究分担者 |
河野 望 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (50451852)
向井 康治朗 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (90767633)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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キーワード | シグナル伝達 / 生体膜脂質 / オルガネラ |
研究成果の概要 |
オルガネラの特徴的な脂質から形成されるゾーンの細胞生物学的意義を解明した。具体的には、リサイクリングエンドソーム上のホフファチジルセリンがHippo-YAP経路を制御し、癌細胞の増殖に関わることを明らかにした。また、自然免疫応答に重要なSTINGが、ゴルジ体の脂質ラフト環境で活性化し、その後リサイクリングエンドソームでユビキチン化を受け、リソソームミクロオートファジーにより分解されることを見出した。さらにTLR4応答、Cullin3活性化、IRE1の活性化にそれぞれ飽和型のホスファチジルコリン、カルジオリピン、ホスファチジン酸が形成する膜環境が重要であることを見出した。
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自由記述の分野 |
脂質細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果として明らかとなった、オルガネラ膜脂質が形成するオルガネラゾーンは、細胞内オルガネラおよび生体膜脂質の機能について新しい概念を提唱するものであり、学術的意義は大きい。また本研究では、オルガネラゾーンの病態生理的意義にも取り組み、ATP8A1、STINGのシステイン残基など、がんや炎症性疾患に対する新たな治療標的となる分子を見出した。将来的にこれらの分子の、がんや炎症性疾患への医療応用が期待でき、社会的意義も大きい。
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