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2023 年度 研究成果報告書

ストレンジ・ハドロンクラスターで探る物質の階層構造

計画研究

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研究領域量子クラスターで読み解く物質の階層構造
研究課題/領域番号 18H05403
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東北大学

研究代表者

田村 裕和  東北大学, 理学研究科, 教授 (10192642)

研究分担者 永江 知文  京都大学, 理学研究科, 教授 (50198298)
高橋 俊行  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50281960)
三輪 浩司  東北大学, 理学研究科, 教授 (50443982)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
キーワードストレンジネス / クラスター / ハイパー核 / K中間子原子核 / Hダイバリオン / ハイペロン核子散乱 / グザイ原子X線 / グザイハイパー核
研究成果の概要

ストレンジネスを含む少数系原子核の実験研究をJ-PARCで行った。・Σ陽子散乱実験ではΣ-p/Σ+p弾性散乱とΣ-p→Λn非弾性散乱の微分断面積を高精度で導出した。Σ+pではハイペロンで初の位相差を得て強い斥力の存在を示した。・炭素標的での反K中間子核のスペクトルからポテンシャルの深さ-80MeVを得るとともに、極めて深い反K中間子束縛状態の存在も示唆した。・原子核乾板実験の解析で深く束縛したΞハイパー核事象を発見、さらに原子核乾板によるΞ原子X線探索も行った。
他にもΞ-Fe原子X線分光およびHダイバリオン探索の実施、Ξハイパー核分光および少数系Λハイパー核γ線分光の準備を行った。

自由記述の分野

実験核物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

Σ陽子散乱実験で得られた強い斥力は、クォーク間のパウリ効果によって強い斥力芯が生ずるという理論予想と合致しており、謎であった核力の斥力芯の起源が、核子のクォーク自由度にあることを示す画期的な成果である。Ξハイパー核から得られるΞ・核子間の相互作用も含め、このようにハドロン間の力の性質が明らかになりそのメカニズムが解明されることで、クォークが閉じ込められた核子(ハドロン)が、核力のようなハドロン間力によって原子核を構成する仕組みを理解することにつながる。また、K中間子原子核の成果は、原子核を一般化したハドロン多体系階層の存在を示しており、物質が階層構造を作る仕組みの解明に寄与するものである。

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公開日: 2025-01-30  

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