計画研究
本研究では、ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊測定および次世代二重ベータ崩壊測定技術開発のために、次の3つの研究、1)高純度CaF2 結晶を用いた低バックグラウンド装置による二重ベータ崩壊測定、2)紫外発光のCaF2 蛍光熱量検出器開発、3)48Ca濃縮技術開発、を行う。本年度は下記を行った。1)二重ベータ崩壊測定および高純度CaF2結晶開発:神岡地下実験室で取得した二重ベータ崩壊測定データの解析手法を改良した。バックグラウンド低減のための解析(機械学習)を改良し、バックグラウンド除去率の改善を行った。高純度CaF2結晶開発手法として、偏析効果を利用した高純度結晶化を調査し、ウラン不純物に関して偏析効果が表れていることを確認できた。2)蛍光熱量検出器:円筒形のCaF2検出器の両端から熱信号を取得し、熱信号波高の位置依存性を複数センサーによる信号読み出しで解消するためのCaF2蛍光熱量計検出器デザインを行い、検出器を実現するための希釈冷凍機内部の改造を完了できた。3)48Ca濃縮:本年度はハニカムパイプ/マイクロキャピラリや超音速ノズル(ラバルノズル)を用いた出射口を製作し、開発研究を行った。それぞれの出射口について系統的に試験を行った結果、コリメート効果を得やすいのはハニカムパイプであることが分かった。これらの結果を理解すべくシミュレーションにも取り組み、パラメータ調整によって実験結果を比較的再現できることが分かった。これらにより、レーザー照射方法についての知見を得た。24個のスレーブレーザーの総出力として2W以上の光出力を得た。また、スレーブレーザー発振波長のフィードバック制御について、半導体レーザー素子に内蔵されたフォトダイオードの信号を利用した新手法を開発した。これにより、フィードバック制御システムの大幅な簡略化が可能であることが実証された。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (41件) (うち国際学会 21件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Journal of Physics: Conference Series
巻: 2586 ページ: 12136
10.1088/1742-6596/2586/1/012136
Proceedings of Science
巻: 414 ページ: -
10.22323/1.414.1142
AIP Conference Proceedings
巻: 2908 ページ: 60001
10.1063/5.0161258
巻: 444 ページ: -
10.22323/1.444.1174
https://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/candles/