本研究は、脳活動パターンの類似度から、クオリア構造に対応する脳部位を同定することを目的とした。まず、色クオリア類似度報告を全視野(視野角180度)で実施し、主観報告に基づく色クオリア構造の評価を行った。主観報告に基づく色クオリアは、中心視野も周辺視野も同等の構造を持つことを明らかにした。さらに、色クオリア類似度報告課題をfMRI撮像中に実施し、脳活動データからクオリア構造を抽出することに成功し、色クオリア構造の脳活動との対応づけを可能にする方法論を確立した。さらに、モノアミン神経伝達機能をターゲットにしたPET計測を実施し、ドーパミンとセロトニンと主観との関係性を明らかにした。
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