計画研究
学術変革領域研究(B)
糖鎖による膜タンパク質の動態制御は、細胞の生理機能において重要な役割を果たしており、その異常は疾病の原因となる。我々は、これまでの研究で、糖鎖がGLUT4の膜動態を制御することを明らかにしてきたが、その機構については不明な点が多い。本研究では、その制御機構を解明することを目的として、GLUT4を細胞膜上で特異的にビオチン化するプローブを開発し、GLUT4と相互作用するタンパク質を検出した。
ケミカルバイオロジー・蛍光イメージング
GLUT4は、インスリン刺激に伴い細胞膜移行し、グルコースを取り込むことで血糖値を低下させる役割を担っている。その動態異常は、2型糖尿病の原因となることが知られている。本研究では、GLUT4の動態制御機構の解明に資する研究ツールを開発することで、糖鎖が制御するGLUT4の動態と糖尿病に関する研究を促進する。また、本研究で開発する技術は、より一般的に生体分子間相互作用を明らかにするものであり、広範囲に生命科学研究の発展に貢献する。