計画研究
1)ゴーシェ病の原因遺伝子であるGBAの変異は、孤発性PDの強力な遺伝的リスクであることが知られている。本研究ではGBA欠失メダカを作製し、その表現型を解析した。同変異メダカは2ヵ月齢で回転する異常行動を示し、5ヵ月齢までに死亡した。脳の病理学的な解析では、非選択的な神経細胞脱落と神経炎症を認めた。また、神経細胞においてリソソームの異常とオートファゴソームの蓄積を伴った軸索の腫脹を認め、後者に一致してα-シヌクレインの蓄積を認めた。以上から、同変異体におけるα-シヌクレイン蓄積の病態としてオートファジー・リソソーム経路の障害や軸索輸送の障害の関与を考えた。これらの結果は、GBA欠失メダカが新規の神経型ゴーシェ病モデルとして、またPDの病態解明において、今後の研究に有用である可能性を示した(Uemura N et al., PLoS Genetics 2015)。2)我々は運動ニューロン特異的なRpt3欠損マウス(Rpt3-CKOマウス)を確立している。Rpt3-CKOマウスはUPSの破綻から運動ニューロン死を起こすが、この病態機序の解明を目的としてRpt3-CKOマウスの運動ニューロンをレーザーマイクロダイセクションで切り取り、マイクロアレイによる解析を行った。マイクロアレイによる比較解析と組織免疫染色により、Rpt3-CKOマウスでストレス応答分子であるNdrg1の発現増加が示唆された。同様に、組織免疫染色により家族性ALSモデルマウスである変異SOD1過剰発現マウスにおいてNdrg1の発現増加が観察された。Ndrg1は同じ神経変性疾患であるシャルコー・マリー・トゥース病の原因遺伝子としても知られており、またNdrg1欠損マウスは神経障害を引き起こすことから、Ndrg1の発現誘導はニューロンにとって保護的に働いていることが予想された。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (24件) (うち査読あり 24件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 2件)
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