我々は筋委縮性側索硬化症(ALS)へのたんぱく分解障害の関与を探った。運動ニューロン特異的に26Sプロテアソームを欠損させたマウスでは臨床的にも病理学的にもヒトのALSにきわめて類似した病像を示した。対照的に運動ニューロン特異的にオートファジーを欠損させたマウスでは細胞死は観察されず、運動機能障害も認められなかった。以上より、ALSの病因にプロテアソーム障害が関与する可能性が強く示唆された。また、リソゾーム病であるゴーシェ病の病因遺伝子GBA変異がパーキンソン病のリスク遺伝子であることからメダカのゴーシェ病モデルを作成したところ、行動異常と脳内に神経炎症およびαシヌクレイン凝集体蓄積を認めた。
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