計画研究
本計画研究では、タンパク質の翻訳後修飾を介した転写環境の変化と代謝に伴う修飾基供与体や補酵素の産生経路の有機的な連動を「転写代謝ネットワーク」と捉え直し、線虫やマウスなどのモデル生物を用いた遺伝学・分子生物学的手法、さらには化学分析技術を駆使してその分子基盤の解明を目指してきた。本年度は、以下の2点について主に解析を進めてきた。1)アセチルCoA量の制御とその破綻クエン酸合成酵素は、アセチルCoAの酢酸残基をオキサロ酢酸に付加する反応を触媒し、クエン酸を合成する。この反応は、クエン酸合成であると同時にアセチルCoAの異化反応でもある。我々はこの反応に着目し、この反応の破綻が生体にどのような影響を及ぼすかを解析し、線虫の発生において必須の機能を担っていること、さらにその分子制御機構を明らかにした。2)S-adenosylmethionine(SAM)依存的メチル化の機能解析SAMは、メチル化修飾のメチル基供与体として機能する。我々は、栄養や食餌がSAM量に及ぼす影響を解析すると共に、その個体機能を明らかにした。また、SAM依存的メチル化酵素であるPRMTファミリーが各組織で果たす役割を解析し、その新規機能を解明した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (25件) 備考 (1件)
Biochem. Biophys. Res. Commun.
巻: 473 ページ: 415-420
10.1016/j.bbrc.2016.03.016.
J. Mol. Biol.
巻: 428 ページ: 1197-1208
10.1016/j.jmb.2016.02.007.
J Biol Chem.
巻: 291 ページ: 2237-2245
10.1074/jbc.M115.684514.
Science Advances
巻: 1 ページ: e1500615
10.1126/sciadv.1500615.
J. Chromatogr. B Analyt. Technol. Biomed. Life. Sci.
巻: 1006 ページ: 93-98
10.1016/j.jchromb.2015.10.018.
http://akif2.tara.tsukuba.ac.jp/Top_iweb/Welcome.html