研究領域 | ナノスピン変換科学 |
研究課題/領域番号 |
26103003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
白石 誠司 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30397682)
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研究分担者 |
勝本 信吾 東京大学, 物性研究所, 教授 (10185829)
齋藤 秀和 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (50357068)
浜屋 宏平 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (90401281)
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研究期間 (年度) |
2014-06-27 – 2019-03-31
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キーワード | スピンエレクトロニクス / スピン変換 / 半導体 / トポロジカル絶縁体 / ホイスラー合金 |
研究実績の概要 |
H26年度は各研究グループでそれぞれ(1)微細構造スピン変換素子作製装置、(2)スピン=光変換観測システム、(3)プローブ顕微鏡、を導入及び立ち上げを行い、H27年度以降の研究基盤の構築を行った。 学術面では、以下の成果を挙げた。(1)3次元トポロジカル絶縁体における表面スピン偏極の観測とnon-zero Berry phaseの観測(2)GaAsにおける動力学的スピン輸送とスピン変換の室温における実現(3)III-V族スピン=光変換用素子の作製条件最適化 (1)-(3)に関しては学術論文4件にまとめられている。学術論文として出版はされていないが顕著な業績としては、ホイスラー系強磁性金属を用いた界面スピン変換現象の観測、熱流とスピン流の相関によるスピンカロリトロニクス的観点から金属スピン素子における熱=スピン変換の高効率化、などが挙げられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究初年度ではあるが、既に多様な材料ステージにおいて、スピン=電荷、スピン=光、スピン=熱など多彩なスピン変換現象が観測された。これらは新学術領域研究における5つの班間の連携研究による成果という側面もあり、新学術領域研究として望ましい進展であると判断できる。これらの成果の発信状況としてもNano LettersやPhysical Review Bなど高いインパクト・ファクターを有する一流学術誌に掲載されている。
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今後の研究の推進方策 |
H26年度は非常に好適な研究の進捗が見られたので、引き続き班内・班間連携を継続的に推進し、H26年度並のレベルの成果の発信状況を維持していく。特にその萌芽が見られる熱=スピン変換などの学理の理解に注力していくと共に、新現象の発見や新材料の開拓にも鋭意努力する。
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