研究領域 | 酸素を基軸とする生命の新たな統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
26111006
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 (2018) 北海道大学 |
研究代表者 |
三浦 恭子 熊本大学, 大学院先導機構, 准教授 (80583062)
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研究分担者 |
南嶋 洋司 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20593966)
杉浦 悠毅 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30590202)
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2019-03-31
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キーワード | ハダカデバネズミ |
研究成果の概要 |
ハダカデバネズミとマウスの種間比較により、特有の老化耐性に寄与すると考えられる代謝経路の抑制・亢進部位を明らかにした。次に、ハダカデバネズミからのiPS細胞の樹立を行い、作製したiPS細胞が腫瘍化耐性をもつことを発見した。興味深いことに、通常iPS細胞の樹立効率が亢進する低酸素条件においては、デバiPS細胞は全く樹立されなくなり、体細胞初期化における酸素条件への応答性も特殊化していると考えられた。さらに地下の閉鎖・低酸素環境への適応と関連すると考えられる、特有の社会的コンテキスト依存的な褐色脂肪の調節機構を明らかにした。
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自由記述の分野 |
分子生物学、幹細胞学、ハダカデバネズミ学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長寿・老化耐性に関連すると考えられるハダカデバネズミ特有の代謝経路の動態を明らかにすることができた。これは、ヒトにおける将来の長寿化・抗老化創薬に向けた新たな介入ポイントの提示につながるものである。ハダカデバネズミにおける種特異的な初期化・発がん耐性機構を明らかにすることができた。これは将来のヒトiPS細胞の安全性の向上につながると考えられる。また、また、低酸素のみならず体温制御の観点からも、ハダカデバネズミの地下の閉鎖環境における低代謝制御戦略の一端を解明することができ、哺乳類における体温制御の多様性について理解を深めることができた。
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