研究分担者 |
高橋 均 新潟大学, 脳研究所, 助手 (90206839)
小柳 清光 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (00134958)
武田 茂樹 新潟大学, 脳研究所, 助手 (90134957)
大浜 栄作 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (50018892)
馬 国鈞 上海医科大学(中国), 教授
劉 多三 白求恩医科大学(中国), 教授
王 慕一 中国医科大学(中国), 副教授
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研究概要 |
申請時の基本的計画に変更なく実施した。即ち,平成2年度にはI.中国において脱髄性脳疾患症剖検例の存在する情報があり乍り,平成元年度に調査出来なかった大学を可能なだれ訪れ,その疾患検索の重要性を説明し,剖検例を可能な限り観察,記録した。即ち,派遣実績に見られるように,まず上海医科大学で情報を打ち合わせた後,広州ハイジャック事件で翌日となったが,中山医科大学の神経内科教授達の厚意で終日,症例のプロトコ-ルを見,標本類の探索を依頼した。桂林では残念ながら剖検例を見いだすことは出来なかった。次に重慶では昨年訪れた第3軍医大学を再訪問し,ギランバレ-症疑いの剖検例を追加しえた。次いで重慶医科大学(呂長虹講師)では,見事なBaloの2例剖検例を検索し,その記録を詳細に得たことは期待外の収穫であった。次いで成都の華西医科大学(汪乗康講師)においては再び少なくとも3例の多発性硬化症剖検例に遭遇したが,その1例はBalo病の可能性が高い。西安医科大学では観察の交渉依頼を行うのみで検討は今後に残された。次いで北京の協和医院では1例のMS剖検例を,宣武医院ではMS1例とBalo1例の肉眼検索が出来るなど,当初の期待を遥に上回る収穫を得て帰国することができた。現在デ-タを解析中。 II.中間検討会の開催 当初計画の中間検討会は予定通り,平成2年8月末より9月初旬にかけて研究分担者王慕一,劉多三,研究協力者劉群,郭玉璞教授を招聘し,両国の並びに欧米の標本と共に有効な意見交換を行った。 以上,極めて効果的に検討したが,この調査をさらに完璧にするため脱髄性疾患剖検例の有無を全中国の主要大学,病院にアンケ-ト調査を企画し,年度末に全54大学,医院に発送した。これにより完璧な調査を完成することが可能と考える。
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