研究分担者 |
菊山 功嗣 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023192)
ふぁん 垂文 瀋陽工業大学, 機械電気工学院, 院長
呂 志迪 中国風力エネルギー開発センター, 所長
ALBERT Bruin デルフト工科大学, 風力エネルギー研究所, 主席研究員
G.J.W Van.Bu デルフト工科大学, 風力エネルギー研究所, 副所長
ZHI-DI Lu The Center of China Wind Energy Development
CHUI-WEN Fan Shinyan Politechnical University, Department of Mechanical and Electro Engineeri
VAN BUSSEL G.J.W. Technical University of Delft, Institute for Wind Energy
BRUINING Albert Technical University of Delft, Institute for Wind Energy
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研究概要 |
1 まえがき 研究代表者(清水)を中心に文部省科研エネルギ-特別研究の助成(7年間)を受け、その前後の期間を含めて約12年間風力発電用風車の研究を行った。その結果、表題に示してあるような水平軸風車増揚力装置についてユニ-クな結果を得ることが出来た。この成果については国際的な関心も集めている(オランダ、米国、英国、デンマ-ク、中国)。そこで、今回オランダを中心とする国際共同研究によって、研究成果を具体的に分かち合い、さらに次の段階の研究を切り開いて行きたいと考え、以下に述べるような内容で国際共同研究をおこなった。 なお、本研究で得られた主な成果は、現在、次の2点である。(1)チップベ-ンによる水平軸風車の増出力効果が著しいこと、さらに、(2)これまで気付かなかったがチップベ-ンによって風車ブレ-ド翼端渦を弱める結果、風車騒音の低減に効果がある。 効率がどこまで上昇するかは次の課題である。 2 今回行われた国際共同研究全体の概要 主に以下に述べる項目について、共同研究が行われた。 (1)デルフト工大で開発されたチップベ-ン(翼端小翼)を三重大学流体工学研究室の風胴用水平軸風車に取り付け、三重大学チップベ-ン(翼端小翼)との比較検討を行う。この研究は研究代表者三重大学清水幸丸指導のもとにデルフト工大のVan BusselおよびAlbert Bruiningの両氏、また、中国研究者呂志迪、ふぁん垂文両氏が参加し行われた。 (2)三重大学流体工学研究室で開発されたチップベ-ンをデルフト工大フィ-ルドテスト用風車FAC、直径9.6mφ水平軸風車の翼端に取り付け、発電実験を行う。また、デルフト工大風胴実験用水平軸風車に取り付けて性能実験を行う。この実験は1989年10月、11月、12月および1990年3月に菊山功嗣、長谷川豊および清水幸丸がデルフト工大で、Van Bussel、A.Bruiningおよびデルフト工大風力エネルギ-研究所の研究員との協力のもとに行った。 (3)三重大学において開発されたチップベ-ン(翼端小翼)付風車およびデルフト工大チップベ-ン風車について研究結果を持ちより、実験的および理論的に検討を加えた。これらの理論的、実験的検討は、三重大学、名古屋大学およびデルフト工大で行われた。また、これらの検討には、三重大学・清水幸丸、杉野公一、三重大学流体工学研究室大学院生、名古屋大学・菊山功嗣、長谷川豊、および名古屋大学流体工学研究室大学院生、デルフト工大Van Bussel,A.Bruining,E.Vermeerおよびデルフト工大風力エネルギ-研究所研究員多数、および中国風力エネルギ-研究センタ-・呂志迪所長、瀋陽工業大学風力エネルギ-研究所所長、ふぁん垂文教授が参加し、合計20回を越える会議によって行われた。 (4)本研究は、チップベ-ン(翼端小翼)付風車の性能解析および改善を主目的として行われた。しかし、本研究は、この問題だけに限られず、日本、オランダ、中国における風力エネルギ-開発研究の現状について、活発な情報交換が行われた。これら報告についてはオランダ,デルフト工大Van Bussel,A.Bruining,中国・呂志迪およびふぁん垂文氏の好意により次のような特別講演会が行われた。 Van Bussel氏 三重大学、名古屋大学、長岡技術科学大学 呂志迪、ふぁん垂文氏 三重大学、名古屋大学 本特別講演会は、いずれも、参加者に多大の感銘を与えた。
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