研究分担者 |
SHARMA Rajen アルバータ州立カルガリ大学, 医学部, 助教授
WAISMAN Davi アルバータ州立カルガリ大学, 医学部, 助教授
WANG Jerry H アルバータ州立カルガリ大学, 医学部, 教授
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助手 (10163974)
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 助手 (60145042)
松井 秀樹 香川医科大学, 医学部, 助教授 (30157234)
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研究概要 |
カルシウムイオンは生体にとって必須であり,細胞の増殖・分化・分泌・収縮などに重要な役割を担っていることは広く知られている。特に脳においてはシナプスの伝達や神経細胞の活性化の維持に中心的な役割を果たしている。また,細胞内においてカルシウムイオンは主要なセカンドメッセンジャ-(細胞内二次情報伝達物質)である。 そこで,このイオンの生理作用発現のための機構を分子レベルから臓器レベルに至るまで多面的に研究する。 1.ラット脳におけるカルシニュウリンの役割について カルシニュウリンの異なるサブユニットA,Bの局在が異なること(光顕レベル),サらに,Aサブユニットは電顕レベルで軸策に主に存在することを明らかにした。また,BサブユニットのDNAの一次配列を分子生物学的手技で明らかにした。 2.リポコルチンの分化における機能について リポコルチンI,IIに対する単クロ-ン抗体を得,白血球細胞の分化誘導時における局在,量的変化について解析した。分化にともない,リポコルチンは約2倍に増え,局在も細胞全体に広がることより増殖から分化への過程で重要な役割を果たすと考えられる。 3.脳内微小透析法による解析 インシュリン様成長因子は体幹では成長ホルモンに応答して,体の成長に密接に関係しているが,脳内においてもパラクラインの様式で作用しており,損傷時において修復因子として働くことを示した。また,他の神経成長因子や線維芽細胞成長因子なども脳内でシナプス形成や発芽に関与することを明らかにした。
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