研究課題
第一回全体会議を9月23日に開催し、各研究分野(仏教、神道、キリスト教、諸教、民間信仰等)研究計画の策定を行った。また、その際に必要な情報と文献のリスト・アップを行い、それらが重複しないような効率的収集と利用のあり方を検討した。こうした打ち合せの中で、宗教界全体を同じ視点から把握した基礎デ-タの必要性が強調され、そのために、文化庁編『宗教年鑑』記載の教団に関するデ-タを昭和23年度版から現在にいたるまでコンピュ-タ-によりデ-タ・ベ-ス化することとなった。また、個別の教団の『年鑑』や統計資料の資料収集が行われ、浄土真宗本願寺派、浄土真宗大谷派、曹洞宗、臨済宗妙心寺派、天理教、立正佼成会の資料を網羅的に収集した。こうした作業の積み重ねの上に、あるいは並行して個々の研究者による調査研究が実行された。初年度は調査の困難な小規模な新宗教の調査研究に重椅を置いたが、上述の作業を待ったために、また、活発な新宗教教団が東京に偏在していることもあり、全国的調査というよりは東京を中心とした調査が主体となった。年度内に今年度に得られた情報と資料を持ち寄り、それぞれの調査研究領域での発表を行い、初年度のとりまとめと翌年度の研究計画のための意見交換を行う。いちおう今年度の研究計画の目標はおおむね達成できたと思われるが、とくに個別調査の面で翌年度の成果に待つところが少なくない。