研究分担者 |
浅川 滋男 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 研究員 (90183730)
島田 敏男 奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 研究員 (60187432)
山岸 常人 奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 主任研究官 (00142018)
細見 啓三 奈良国立文化財研究所, 建造物研究室, 室長 (20000474)
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研究概要 |
4年間に亘る経続研究の第三年度にあたる。 平成元年度から開始され,2年度と経続して行なってきた,社寺建築についての基礎デ-タ入力を今年度も続行し,全体のほぼ8割の完成を見,最終年度に完了する見通しを得た。 大工関係の資料については,項目等の検討を経て,とりあえず当研究所が調査を担当した岡山・滋賀・奈良・鳥取の4県について入力を行ない,その抄録については,『近世社寺建築研究』第2号にすでに発表ずみである。引き続き和歌山・高知両県の入力を行ない,成果は『近世社寺建築研究』第3号に発表した。しかしながら,大工・棟札についての資料は,一般にデ-タ化が進んでおらず,また県毎の調査の精粗の差も甚しいものがある。このため,同一水準で全国のデ-タ・ベ-スを作成するのは困難という見通しである。今後は,まず各県毎にデ-タの再整理及び補足調査を必要とする。 また,絵様・繰形といった意匠分野のデ-タ・ベ-ス化については,当研究所埋蔵文化財センタ-の協力をあおぎ,レ-ザ-・ディスクを利用した画像デ-タ・ベ-スの通用の可能性を検討している。これは,レ-ザ-・ディスクの静止画システムにあり,カラ-ポジフィルムをデ-タとするものであり,現在のところ入力は専問企業に依頼せねばならないが,写真や拓本といった原資料をそのままデ-タ化し,検索を可能とするというすぐれた長所を持ち,しかも市販のプレ-ヤ-及びテレビで再生が可能ということで,室用化の現実性も高い。しかし,そのためにもやはりデ-タの画像に盛り込まれるべき情報量やその条件について,一定の規準を定めることが課題となる。
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