研究概要 |
並列LISP言語PaiLispとそ核言語PaiLispーKernelの設計を行なうと共に、並列Lispに関する調査研究を行った。また、処理系試作のために購入・設置したアライアント社FX/80およびサンマイクロ社SUN3/60を用いたUNIX境環下での並列プログラミング環境を整備し、処理系の試作に着手した。 (1)PaiLisp言語とPaiLispーKernel言語の設計 PaiLisp言語は、研究代表者により1966年に提案され、PaiLispーKernelも1968年に提案され、改良をかさねられたきた言語であるが、本研究のために新たなる改良・改訂が行われた。 特に、制御機構の拡張call/ccと相互排除機構exlambdaの考え方が優れたいる事が,MITおよびスタンフォ-ド大学の並列LISP研究者にも認識され、両大学における最新の学位論文にも引用され、評価されている。 PaiLispのPaiLispーKernelによる記述は重要な貢献と評価されている。 (2)平成元年6月5日から7日の3日間、東北大学青葉記念会館において、並列LISPに関する日米ワ-クショップを開催(主催:本研究代表者)、平成2年3月17日から25日までボストン、ニュ-ヨ-クに出張し、米国MIT、スタンフォ-ド大学、ニュ-ヨ-ク大学などの研究状況を詳しく調査・見聞する機会を得た。また、PaiLispに対する高い評価を得えた。 (3)処理系の試作にために、アライアンドFX/80のプロセス制御機能上の制約を改善する必要があるが、この改善を行うと共に、簡単なプロトタイプを試作し、並列LISP処理系試作の環境整備を行うと共に、ガ-ベ-ジ・コレクションなどの予備実験も行った。
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