研究概要 |
並列LISP言語PaiLispを設計し,次のような研究を行った 1)PaiLispの核言語PaiLispーKerneLを設計し,これを用いてPaiLispの記述を行い,言語仕様を固めた。PaiLispは,Scheme+並列構文であると見なしてよいが,コンテイユエ-ションcall/ccが並列に拡張され,強力なものとなっている点に特徴がある。 2)PaiLispのサブセットをアライアント社の並有メモリ型計算機上で実現する試みを始めており,PaiLispーKernel+futureを実現し,評価実験を行い好ましい結果を得た。 3)PaiLispのための並列オブジェクト指向言語PaiObjectを設計し,その処理系をKCL上に作成した。PaiObjectは,PaiLisp+並列オブジェクト指向という形で設計されているが,排他メソッドの定義,Process,continuationやvirtualなどの新しいクラスを導入している点に特色がある。 4)Lispのガ-ベ-ジ・コレクションを実時間的性質を持つように実現するのに,BakerによるIncremental GCとDjkstraらによる並列GCがある。この研究では,新しい実時間GCとしてTimedーGCと高並列GCを提案し,処理系を作成して評価した。
|