研究課題/領域番号 |
01430022
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山中 宏 東北大学, 薬学部, 教授 (40004551)
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研究分担者 |
南原 利夫 東北大学, 薬学部, 教授 (30004534)
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
野副 重男 東北大学, 薬学部, 教授 (50013305)
福本 圭一郎 東北大学, 薬学部, 教授 (50004586)
金子 主税 東北大学, 薬学部, 教授 (40013833)
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キーワード | 薬理活性物質 / DBH阻害作用 / asートリアジン / ディ-ルス・アルダ-反応 / 立体選択的合成 / フザリン酸 / コ-リラクトン / ジギトキシン |
研究概要 |
山中、今野は、以下に示す如く、本年度の研究を予定以上に進展させた。 1)逆電子要請型DielsーAlder反応を用いるasートリアジン類からのフザリン酸誘導体の合成について、概に開発した環合成の手法を駆使し、必要とするasートリアジン誘導体を合成した上、これに対するDielsーAlder反応を鍵反応とするフザリン酸および6位置換フザリン酸の合成を検討した。その結果、簡便かつ一般性の高い手法を見出すに至ったのでそれに基ずき多数の化合物を合成した。なお、合成化合物についてはDBH阻害において、高い阻害活性を示す物質を選び、分担者佐藤に降圧作用の評価を依頼した。(合成については学会誌に公表) 2)次年度に予定した6位置換ピリダジンカルボン酸の合成を検討し、化学的にも興味ある知見を得ると共に、フザリン酸を上まわる化合物を幾つか見出した。DBH阻害についての構造ー活性相関の検討は現在とりまとめの段階に入っている。(日本薬学会第110年会で報告予定) 金子は、キラルな1,3ージオキシンー4ーオン類の創製に成功すると共に、これを活用して不斉De Mayo反応を開発した。更にこの手法を発展させ、PGC_2やTXB_2などの広範なプロスタノイドの重要な合成中間体であるCoreyラクトン類縁化合物の最も簡便な合成法を開発した。 福本は、光学活性ベンゾシクロブテン誘導体の新規で一般性の高い簡易合成法を開発し、本化合物より分子内DielsーAlder反応およびBirch還元を鍵反応として、強心剤ジギトキシンのB、C、D環部とA環ならびにブテノリド形成の足場を持つ三環性化合物を立体選択的に合成した。 佐藤は、山中らの合成した化合物を中心に、薬効評価を予定を早めて開始したので、次年度以降その結果を分子設計に生かせる見込が立つにいたった。
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