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1991 年度 実績報告書

走査電子顕微鏡付き材料試験機の木質材料工学への応用

研究課題

研究課題/領域番号 01440013
研究機関名古屋大学

研究代表者

竹村 冨男  名古屋大学, 農学部, 教授 (90014919)

研究分担者 都築 一雄  名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023438)
小林 一清  名古屋大学, 農学部, 助教授 (10023483)
木村 志郎  名古屋大学, 農学部, 助教授 (30023443)
木方 洋二  名古屋大学, 農学部, 教授 (40023395)
佐々木 康壽  名古屋大学, 農学部, 助手 (90154004)
キーワードSEM観察 / 破壊 / 成長応力 / 早生樹種 / 加工表面 / 接着界面 / 塗膜 / オリゴ糖置換スチレンモノマ-
研究概要

本年度は研究の最終年度であるので、各分担課題がそれぞれ完了するよう研究計画を調整・実施した。また、これまでの研究成果を小冊子に取りまとめ、印刷・公表することにした。本年度、新たに得られた研究成果を各分担課題ごとに示すと、以下のとおりである。
1.木材の静的および疲労破壊:引張における木材の亀裂発生は,引張強さの数%程度の低い応力でも起き、また引張圧縮疲労における亀裂の伸展は主に細胞長軸に垂直に生じることをSEM観察で明らかにした。
2.細胞壁の剛性および成長応力の発現過程:枝つけ根の丸みやヤング率と異方性の低下は、自重や外力に対する枝の可撓性の増大に有効なことを、有限要素法と実測による応力解析の結果から明らかにした。
3.早生樹種の組織構造と利用適性:早生樹種のユ-カリの利用適性について検討し、加圧缶による水蒸気加熱処理が落ち込み防止と乾燥速度の向上に有効なことを、乾燥実験とSEM観察の両面から明らかにした。
4.丸のこの切削条件と加工表面との関連:歯先の諸角度・摩耗などの切削条件がベイツガ気乾材の加工表面形成に及ぼす影響をSEM観察で調べ、春・秋材間にある面形成機構の差異を明らかにした。
5.木材接着界面の静的および疲労破壊:接着界面の耐力機構を解明するために、フィンガ-ジョイントラミナの曲げ試験と接合部のSEM観察を行い、それらの結果から接合耐力を予測することを試みた。
6.機能性複合高分子の集合形態:生医学材料などとして広い応用をもつミクロスフェアの作成を目的として、オリゴ糖置換スチレンモノマ-の重合を試み、直径0.9および1.0μmのミクロスフェアを得た。
7.吸湿性塗料塗布材の吸放湿挙動:ケツロナイン(吸湿性)、ウレタン、アミノアルキド樹脂の各塗料塗装材について促進曝露試験を行い、吸湿性およびウレタン塗料では24時間で塗膜剥離が生ずることを示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] KOBAYASHI,Kazukiyo: "Oligosaccharideーsubstituted polystyrenes as a model system of ligninーcarbohydrate conjugates." Proc.6th Int.Symposium on Wood and Pulping Chemistry. 1. 27-31 (1991)

  • [文献書誌] 小林 一清: "セルロケミカルスおよびオリゴ糖の利用" 日本木材学会研究分科会報告書 木材の科学と利用技術II. 110-118 (1991)

  • [文献書誌] 竹村 冨男: "木質材料工学とWETーSEM観察" 第42回日本木材学会大会研究発表要旨集. 544 (1992)

  • [文献書誌] 吉田 正人: "あて材の成長応力と組織(V) アパラチアの広葉樹について" 第42回日本木材学会大会研究発表要旨集. 78 (1992)

  • [文献書誌] 山本 浩之: "細胞壁における成長応力発生機構に関する考察(II) ゼラチン繊維細胞モデルによる検討" 第42回日本木材学会大会研究発表要旨集. 79 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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