生徒行動の分析法に関しては授業現場で入力可能なパソコン入力プログラム、及び処理プログラムを完成させた(ALTーPE観察法のパソコン処理システム作成の試み)。このシステムは少しのトレ-ニングで使用可能なように工夫されており、教育実習や研修会等の指導に有効に利用できると思われる。パソコンが無い場合やクラス全体の雰囲気を的確に把握するためのGTS観察法に関する検討(体育の集団的時間標本観察法「GTS」の可能性の検討)も行なった。ALTーPE観察法と併用して用いる観察法ではないがその有効性は証明された。これらの体育授業に於ける生徒行動の分析法は、従来VTRに撮影しそれを研究室で分析・集計していた労力を授業現場で観察・入力するだけに省力化することができた。また、授業終了後すぐに集計結果を得ることが可能であり、授業改善に有効に利用できると思われる。 教師行動の分析法に関しては、まず小学校体育授業の時間配当がどのように行なわれているのかを、分析した(小学校体育授業に於ける時間配当に関する研究)。結果は実習生の問題点や教材の特徴をかなり検出できることを示している。この分析法はパソコンに内蔵されているタイマ-を利用してイベントの最初と最後を入力することによって、全てが完了する。教師の相互作用を分析するために教師の言語活動分析を行なった(小学校体育授業における教師の言語活動に関する研究)。その結果、言語分析を行なうだけでも教師の相互作用の問題点や良さが検出できることが明かになった。この分析システムもパソコン処理が可能であり、授業現場での使用に耐えうると思われる。これらの分析法は今後若干の修正を加えてパソコンシステムを完成させる予定である。また、これらの観察法のトレ-ニングテ-プの作成を試みている。(購入したVTRの編集器及びTVモニタ-はこれらの作業に使用している。)
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