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1991 年度 実績報告書

水および酸味物質を甘くする新しい味覚修飾蛋白質の構造決定

研究課題

研究課題/領域番号 01480066
研究機関横浜国立大学

研究代表者

栗原 良枝  横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90017715)

研究分担者 永瀬 茂  横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30134901)
キーワードクルクリン / 甘味蛋白質 / 味覚修飾蛋白質
研究概要

1.クルクリンのより効率のよい抽出法を確立した。これまでは、C.latifoliaの実からクルクリンを抽出する際に、ホモジナイザ-を用いてきたが、この時発泡するので操作に手間がかかっていた。今回、超音波発生器を用いることにより、簡便に効率よく抽出されることがわかった。さらに、金属アフィニティ-クロマトグラフィ-により、抽出液から1段階でクルクリンが精製される方法を確立した。
2.クルクリンは2量体で存在していることが前年度の研究でわかっている。また、単量体クルクリンは114個のアミノ酸残基から構成され、分子中には4個のシステイン残基が存在している。本年度の研究の結果、クルクリンには遊離のSH基が存在しないこと、さらにジスルフィド結合の位置が決定された。クルクリンをサ-モリシン、トリプシンおよびペプシンで消化し、得られた断片化シスチンペプチドを精製し、アミノ酸分析及び配列分析を行った。その結果、77番と107番のCys残業はペプチド間でジスルフィド結合を形成し、29番と52番のCys残基はペプチド内でジスルフィド結合を形成していることが明らかになった。
3.クルクリンのcDNAクロ-ニングを行った。その結果、クルクリンはN末端とC末端に22のアミの酸残基を有するプレプロ体のプロッセシングによって成熟体になることが示唆された。
4.ChouーFasman法によるクルクリンの二次構造の予測結果は、クルクリンはαーヘリックスおよびβー構造の割合が高いことがわかった。このことは、クルクリンの安定性に奇与するものと考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Abe,K.,et al.: "Molecular cloning of curculin,a novel tasteーmodifying protein with sweet taste" Biochim.Biophys.Acta. (1992)

  • [文献書誌] Nakajo,S.,et al.: "An enzyme immunoassay and immunoblot analysis for curculin,a new type of tasteーmodifying protein:Crossーreactivity of curculin and miraculin to both antibodies," Biochim.Biophys.Acta,. 1118. 293-297 (1992)

  • [文献書誌] 栗原 良枝: "甘味タンパク質および甘味誘導タンパク質." 生化学. 63. 1340-1344 (1991)

  • [文献書誌] Igeta,H.,et al.: "Determination of disulphide array and subunit structure of tasteーmodifying protein,miraculin," Biochim.Biophys.Acta,. 1079. 303-307 (1991)

  • [文献書誌] Yamashita,H.,et al.: "Purification and complete amino acid sequence of a new type of sweet protein with tasteーmodifying activity,curculin," J.Biol.Chem.,. 265. 15770-15775 (1990)

  • [文献書誌] Y.Kurihara: "Characteristics of proteins with sweet and/or tasteーmodifying protein," Critical Reviews in Food Sciences and Nutrition(CRC Press),. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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