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1990 年度 実績報告書

非特異性炎症性腸疾患(I.B.D.)の病因,病態への腸内細菌叢の関与ー病変粘膜細菌叢の解析結果を踏まえてー

研究課題

研究課題/領域番号 01480225
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

細田 四郎  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00079807)

研究分担者 藤山 佳秀  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70111896)
キーワード非特異的炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 / 腸内細菌叢 / 血中抗体
研究概要

非特異的炎症性腸疾患,特に潰瘍性大腸炎の病態への腸内細菌叢の関与を明らかにする目的で,潰瘍性大腸炎患者の病変部大腸粘膜より分離したBacteroides Vulgatus,Bacteroides Fragilis,Bacteroides ovatus,Bacteroides distasonis及びEscherchia coliの各菌株より菌体外膜蛋白分画をBlaiserの方法により抽出し,患者血中の見いだされる抗体活性をEnzymeーlinked immunosorbent assayで検討するとともに菌体蛋白をsodium dodesylsulfate polyucrylamide gel electrophoresisに展開して,患者血清で認識される対応抗原をwestern blotting法にて検討した。
Bacteroides ovatus,Bacteraidesdistasonisについては,健常対照群と比較して有意の患者血中抗体の上昇は見いだされなかった。これに対しBacteroides vulgatusではwestern blotting法にて70K dalton,32K dalton,26K daltonに潰瘍性大腸炎患者IgG型抗体で特異的に認識される菌体外膜蛋白抗原が同定され26K dalton蛋白はIgA型抗体によっても特異的に見いだされた。同様にBacteroides fragilisでは27K dalton菌体蛋白抗原が,さらにEscherichia coliでは46K dalton,38K dalton,32K daltonの菌体蛋白抗原が潰瘍性大腸炎症例で特異的に認識されることが明らかになった。
また,Escherichia coliで,潰瘍性大腸炎患者の病変部大腸粘膜からの臨床分離株と標準株を同様の方法で比較検討したところ,標準株に較べ臨床分離株の方に,潰瘍性大腸炎症例で認識される菌体蛋白抗原を多く認めた。
この結果の一部はVIth International Congress of Mucosal Immunology(1990,7,22〜27;Tokyo)に既に報告した。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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