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1990 年度 実績報告書

血栓症の分子遺伝学的研究とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 01480298
研究機関新潟大学

研究代表者

小出 武比古  新潟大学, 医学部, 講師 (60018695)

研究分担者 高橋 芳右  新潟大学, 医学部付属病院, 助手 (70163285)
キーワード血栓症 / 遺伝子解析 / プロテインC欠乏症 / HRG / PCR
研究概要

1.プロテインC欠乏症および異常症の遺伝子解析
平成元年度の研究によって、現在遺伝子解析を行なっている5名のプロテインC欠乏症・異常症の患者からのプロテインC遺伝子DNAには、いずれも大きな欠失(deletion)がなく、患者のプロテインC遺伝子DNAにおける変異は、いずれの場合にも1塩基置換をはじめとするごく狭い範囲に起こっていることが予測され、かつ、正常DNAとの間に多型(RFLP)も検出されないことが明らかになったので、本年は、主としてDNAサ-マルサイクラ-を用いたPCR法によって、その遺伝子解析を行なった。異常遺伝子における局所的な変異部位を同定するためにプロテインCタンパク質の大半部分を占めるC末端側触媒領域をコ-ドするエクソン7,8および9について,それぞれのプライマ-を合成し,サ-マルサイクラ-を用いたPCR法で増幅して塩基配列をはじめ詳細な解析を行なったが,正常遺伝子との間に差異は認められなかった。
2.遺伝性ヒスチジンリッチグリコプロテイン(HRG)増多症と血栓症の関連性を明らかにするための基礎研究
遺伝性HRG増多症の家系に血栓症が多発することが報告されているが、血漿中の生理的条件に近い条件下でHRGが、アンチトロンビンIII、ヘパリンコファクタ-IIおよびプロテインCインヒビタ-などヘパリン依存性の抗凝固因子の機能を制御するヘパリン中和作用を示すことを明らかにし,HRG増多症と血栓症を生化学的に関連付けることができた。
また、その遺伝子解析のための基礎研究として、HRG遺伝子の染色体上の局在部位が第3染色体上のp14ーqterであることを明らかにした。
一方,DNA診断のためのRFLPマ-カ-の探索では,最も一般的な10種類の制限酵素酵素とHRGcDNAをプロ-ブとして行なったが、いずれの場合にもRFLPは検出されなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] van den Berg,Eva A.: "Assignment of the human gene for histidineーrich glycoprotein to chromosome 3." Genomics,. 7. 276-279 (1990)

  • [文献書誌] Koide,Takehiko: "Histidineーrich glycoprotein as a modulator of heparinーdependent anticoagulant and antifibrinolytic factors:lsolation and identification of its functional domain." Thrombosis Research.

  • [文献書誌] Kazama,Yoshiaki: "Modulation of protein C inhibitor activity by histidineーrich glycoprotein and platelet factor 4.Role of zinc and calcium ions in the heparinーneutralizing ability of histidineーrich glycoprotein."

  • [文献書誌] Koide,Takehiko: "Effects of zinc and calcium ions on the neutralization by histidineーrich glycoprotein of the heparinーdependent activities of plasma proteinase inhibitors.pp.81ー90.In Protease Inhibitors" Elsevier Science Publ.,Amsterdam,233 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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