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1991 年度 実績報告書

創傷治癒機構の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 01480316
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

藤野 豊美  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051279)

研究分担者 三鍋 俊春  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50200077)
小林 正弘  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30195812)
瀬川 薫  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30114523)
高野 利也  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60051364)
キーワード創傷治癒 / 過形成 / 細胞異常増殖 / コラ-ゲン / コラゲナ-ゼ遺伝子 / 人工皮弁 / 血管拡張 / 血管新生
研究概要

本研究では創傷治癒機構について分子生物学的に追求してきた。本年はその最終年度に当たり創傷治癒機構について分子レベルおよび細胞レベルの知見を総括するとともに、この機構を支える血行の変化についても検討を加えた。
1.創傷治癒における細胞の異常増殖反応の分子生物学的な解析:
SV40のT抗原遺伝子を導入したヒト2倍体線維芽細胞から独立に8クロ-ンの不死化細胞を得た。これらの細胞クロ-ンの解析から、細胞の異常増殖をもたらす不死化と、細胞の悪性転換(トランスフォ-メ-ション)とは異なる機構であり、細胞のクライシスの時期に遺伝子上の変化が起こって不死化が生じること、その遺伝的な変化の一つとしてコラゲナ-ゼ遺伝子の発現が消失していたことが認められた。以上の結果は線維芽細胞の異常増殖とコラ-ゲンの過剰産生にコラゲナ-ゼ遺伝子の発現消失が主に関与していることを示唆していた。
2.創傷治癒過程における過形成反応を支える血行の変化:
従来、創傷治癒過程では血管の新生が起こることが報告されているが、深腸骨回旋動脈のみを血管茎とするラット側背部人工皮作製実験では、皮弁外周に多数の細径吻合動脈の著しい拡大を認めた。創傷治癒機構では、新生血管ばかりでなく、既存の血管の拡張がむしろ重要な役割を果たしていることを示す知見が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fujino,T.et al.: "A free Fullーthickness calvarila bone graft to reconstruct a postーmandibular fracture deformity:A case with 19 yars folowーup" Eur.J.Plast.Surg.14. 250-251 (1991)

  • [文献書誌] 藤野 豊美,他: "シュミュレ-ション外科の進歩" 第23回日本医学会総会会誌. 3. 202-203 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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