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1990 年度 実績報告書

ナシ‘おさ二十世紀'を用いた自家和合性新品種の育成と自家不和合性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480546
研究機関鳥取大学

研究代表者

田辺 賢二  鳥取大学, 農学部, 教授 (40032106)

研究分担者 平塚 伸  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (10143265)
田村 文男  鳥取大学, 農学部, 助手 (50217197)
伴野 潔  鳥取大学, 農学部, 助教授 (80127125)
キーワードニホンナシ / おさ二十世紀 / 自家和合性 / 自家不和合性 / S遺伝子
研究概要

鳥取県下で発見された自家和合性を示すニホンナシ‘おさ二十世紀'を用い,自家和合性と黒斑病抵抗性を合せもつ新品種の育成と,ニホンナシに共通的に認められる自家不和合性を究明することを目的として,本研究を行った。平成2年度における成果の概要は次のとおりである。
1.‘おさ二十世紀'の自殖および交雑第一代について,平成元年度に引続き自家和合性と黒斑病抵抗性の調査を行った。自家和合性で黒斑病抵抗性を示した系統について,さらに果実の品質を調査し,新品種としての可能性のある有望系統を20系統選抜した。
2.‘おさ二十世紀'の自家和合性をS遺伝子の突然変異の面から調査した。自家和合性を示す‘おさ二十世紀'とその自殖第一代,‘おさ二十世紀'ב幸水',自家不和合性を示す‘おさ二十世紀'ב豊水'のF_1,‘おさ二十世紀'ב新水'のF_1のそれぞれの花柱のタンパク質を比較すると,‘おさ二十世紀'ב幸水'(和合性)と‘おさ二十世紀'ב豊水'(不和合)の両系統でS_2遺伝子のタンパク質が欠落していることが認められた。したがって‘おさ二十世紀'の自家和合性は,S_4遺伝子が突然変異をおこしたことに基くと考えられた。
3.自家和合性と花柱内のRNase活性との関係をみるため,自家和合性を示す‘おさ二十世紀'交雑F_1と,自家不和合性を示す同品種の交雑F_1について,花柱内のRNase活性を測定した。しかし両者には差異は認められず,ナシにおける自家不和合性は,タバコ属における自家不和合性とは発現の機構を異にするとみなされた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 田辺 賢二・栗山 吉弘・田村 文男・伴野 潔・井ノ口 和人・月時・和隆: "果実のエチレン生成特性によるニホンナシ品種の類別" 園芸学会雑誌. 59.別2. 138-139 (1990)

  • [文献書誌] 薮野 美奈子・伴野 潔・田辺 賢二・田村 文男: "<In>___ー <vitro>___ーで培養したニホンナシ葉条からのプロトプラストの単離と培養" 園芸学会雑誌. 59.別2. 136-137 (1990)

  • [文献書誌] 平塚 伸: "日本ナシの自家不和合性に関する研究(第18報)S_2タンパク質の遺伝様式からみた‘おさ二十世紀'の遺伝子の特性" 園芸学会雑誌. 59.別2. 142-143 (1990)

  • [文献書誌] 田辺 賢二・伴野 潔・田村 文男: "‘おさ二十世紀'を母本とする自家和合性新品種の育成" 鳥取大学農学部日本梨開発実験室報告. 5号. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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