研究課題/領域番号 |
01550499
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大塚 良平 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063204)
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研究分担者 |
坂本 尚史 岡山理科大学, 教養部, 教授 (60098580)
山崎 淳司 早稲田大学, 理工学部, 助手 (70200649)
堤 貞夫 早稲田大学, 教育学部, 教授 (30063613)
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キーワード | カオリン鉱物 / セピオライト / パリゴルスカイト / ロ-モンタイト / ナトロライト / 脱水 / 加熱変化 |
研究概要 |
1.カオリナイト1試料、デイッカイト4試料を対象として検討を行った。とくに後者の加熱脱水相に認められると報告のある14Å回析線の挙動を高温X線回析により検討した。各試料は550℃から750℃にかけて脱水の進行とともに14Å回析線を示すが、その挙動は試料により異なり、DTA曲線の形状と良く対応し、結局、構造の積層の整、不整状態と密接に関連していることが確かめられた。また固体高分解能NmRによりAlの配位数が脱水の進行とともに4→5→6と変化することが確認でき、脱走相の構造の解釈に有用な手がかりが得られた。 2.アメリカ合衆国産3種、スペイン産1種、韓国産1種、本邦産2種、合計7種のパリゴルスカイトについてX線粉末回析、電子顕微鏡観察、EPmArによる化学分析、熱分析、赤外吸収スペクトル測定、比表面積測定を行い、(1)主な異種鉱物として石英、ドロマイト、カルサイトが存在すること(2)結晶子の大きいもの程、繊維が長いこと(3)BET(N_2)比表面積は室温で150〜200m^2/gだが150℃ではいずれも急激に減少すること(4)脱水はセピオライトと異なり本質的に3段階で進行することなどが分かった。 3.(1)ロ-モンタイト-レオンハルダイトの相変化について検討し298Kで相対温度0〜100%の雰囲気下でX線粉末測定、熱重量測定を行った結果、以下のような3つの相が観測されることが分かった。(A)相対温度0〜5% 単位格子あたりの水分子数12H_2O、a=14.71Å、b=13.09Å、c=7.46Å、β=112.1°の相、(B)5〜70.8% 14H_2O、a=14.77Å、b=13.09Å、c=7.58Å、β=112.0°の相、(C)70.8〜100% 16〜18H_2O、a=14.85〜14.90Å、b=13.19Å、c=7.55Å、β=110.7°〜110.2°の相、(2)ナトロライト、K-ナトロライトの脱水反応の速度論的解析を、それぞれの熱重量測定デ-タに基づいて行った。
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