研究課題/領域番号 |
01850056
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
別所 一夫 金沢大学, 工学部, 教授 (80019710)
|
研究分担者 |
山田 外史 金沢大学, 工学部, 助教授 (80019786)
高嶋 武 金沢大学, 工学部, 教授 (10019739)
吉元 武 石川工業高等専門学校, 教授 (10042912)
榎園 正人 大分大学, 工学部, 助教授 (40136784)
佐藤 清雄 富山大学, 工学部, 教授 (20023070)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
キーワード | 強磁場 / 交流磁場 / 渦電流 / 電磁ポンプ / 熔融金属 / 生体磁気 |
研究概要 |
本研究は申請者等が開発した「鉄心入り多層渦電流型交流強磁場発生装置」の実用規模装置の製作と、熔融ナトリウムの移送用として新しい形式の「磁束収束型電磁ポンプ」を研究開発を行い、その実用化を期することを目的とした。以下、この研究において得られた成果について列記する。 1.鉄心入り多層渦電流型交流強磁場発生装置 (1)実用規模装置(Cー300型)の製作:実験空間内径40mm、高さ50mm空間に周波数50Hzでは5.15T、60Hzでは3.55T(ただし、印加電圧は3、000V)の磁束密度の発生に成功した。この値は予想どうりの成果であった。上記の磁場空間の内部に2重構造の水冷式ガラス管を挿入し、資料サンプルを室温状態に保つように改良し、さらに実験空間の状態をファイバ-スコ-プにて観察し、またビデオに録画することができるようにした。 (2)小動物(魚、昆虫)の強磁場中での運動機能について実験を行ったが、現在のところ顕著な影響を観測することができなかったが、今後も引続き、磁場照射時間、回数、磁場強度等を変化させ同様の実験を重ねて、実験資料収集を継続する予定である。 2.磁束収束型電磁ポンプ (1)従来方式(アニュラ型電磁ポンプ)に対して渦電流の磁束収束作用を利用した新しい磁束収束型電磁ポンプの小形実験装置を開発し、その基磯特性の検討を行い、電磁ポンプの構成について確認できた。新しい形式の電磁ポンプの推力は、従来形式と比較し約1.7倍に改良することができた。 (2)電磁ポンプの3次元軸対称モデルの電磁界解析により、磁束収束に寄与する導体板の形状とその寸法、鉄心形状について検討をおこない、前項目の結果も併せて実用規模の熔融ナトリウムの移送用の電磁ポンプ(ONDー1000)を製作した。 (3)高速増殖炉の冷却材(ナトリウム)循環ポンプとして電磁ポンプ(ONDー1000)の性能試験を行う実験準備を進めており、近くその成果が得られる予定である。
|