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1989 年度 実績報告書

ヒト肝細胞癌の動物実験モデルの作成

研究課題

研究課題/領域番号 01880010
研究種目

試験研究

研究機関東京大学

研究代表者

志賀 淳治  東京大学, 医学部・病理(病), 助教授 (10110694)

研究分担者 蜂巣 達之  芝山羊センター, 研究室長
輿水 馨  東京大学, 医学部・動物実験施設, 教授 (90011866)
阿部 賢治  国立予防衛生研究所, 病理, 主任研究官 (60130415)
キーワードウッドチャック / 肝臓癌 / 肝炎ウィルスキャリヤ- / C-myc
研究概要

動物繁殖のための場所として屋外で土の中に巣をつくれる環境が最善であるが、施設内でも3.2m^2の広さを有するコンクリ-ト製の小屋、また2m^2の面積のケ-ジ内でも繁殖可能であった。日照時間、温度に関しては通常の日本の気候条件であれば充分で特殊な条件は不要と考えられる。飼料に関してもモルモットの飼料の粗線維の成分を若干低くした飼料で特に問題はなかった。
人工的ウイルスキャリヤ-作成に関して合計36匹に試みた。芝山羊センタ-22匹、予防衛生研究所で8匹、長野県施育場で6匹で接種後1匹死亡したが残り35匹を半年後に血液を採種して検査した。結果は全例陰性であった。即ちキャリヤ-はできず全例一過性の感染に終ってしまった。生後最も早期に接種した個体も3ケ月は経過していたので時期が遅すぎたと反省し来年度は生後2週間以内に行う予定である。そのために施設内繁殖を重点的に行う。
垂直感染による自然発生キャリヤ-から生じた肝臓癌に対して分子生物学的検討を加えた。肝臓に発生した複数の肝癌より標本をとり、ウイルスDNAの肝癌DNAへの組み込みパタ-ンとC-mycのrearrangementを検討した。組み込みパタ-ンは各々の腫瘍で異っている場合が多いが、同一のものも存在した。即ちウッドチャックの肝癌の多くは多中心性に発生しているが、転移性のものも混在していることが判明した。C-mycのrearrangementは認められなかった。しかしその発現が増幅しているものがみられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Ohnishi,S.: "Establishment of a new cell line from a woodchuck hepato cellular carcinoma" Hepatology. 8. 104-107 (1988)

  • [文献書誌] Shiga,J.: "Breeding and care for wild woodchuck(Marmotei monax)by indoor and outdoor housing" Exp.Anim. 38. 155-158 (1989)

  • [文献書誌] Abe,K.: "Enzymealtered liver cell foci in woodchucks infected with woodchucks hepatitis virus" Gann. 79. 466-4 (1988)

  • [文献書誌] Abe,K.: "Non-A,non-B hepatitis:uisualization of virus-like particles from chimpanzee and human sera" Arch.Virol.104. 351-355 (1989)

  • [文献書誌] 河村美奈: "ウッドチャックに対するGOF麻酔の応用" 獣麻酔外科. 20. 57-63 (1989)

  • [文献書誌] 阿部賢治: "ウッドチャック肝炎ウィルスの感染実験" 肝臓. 30. 700-701 (1989)

  • [文献書誌] 志賀淳治: "実験動物の生物学的特性デ-タ(分担)" ソフトサイエンス社田嶋嘉雄監修, 549-555 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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