研究分担者 |
CARAGAY Rube フィリピン大学, 医学部, 助教授
SIMET Jacob パプアニューギニア研究所, 所長
KHAIRUDDIN Y マラヤ大学, 医学部, 教授
金 潤信 漢陽大学, 医学部, 副教授
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (00183731)
久田 満 東京大学, 医学部, 助手 (50211503)
甲斐 一郎 帝京大学, 医学部, 講師 (30126023)
丸井 英二 東京大学, 医学部, 講師 (30111545)
大井 玄 東京大学, 医学部, 教授 (70114410)
園田 恭一 東京大学, 医学部, 教授 (20009898)
大塚 柳太郎 東京大学, 医学部, 助教授 (60010071)
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研究概要 |
平成2年6月27〜29日に,海外の分担当を含む全研究者が出席する会合を東京で開催し,既に合意していた基本枠組みに沿いながらも具体的な研究の進め方について調整を行った。その結果,ソウル,クアラルンプル,マニラ,ポ-トモレスビ-,東京の5都市について共通の調査研究事項として,当初から予定していた質問紙調査のほかに客観的な健康評価として頭髪を収集しその元素含有量も測定することとした。対象者には,各都市で少なくとも50名の妊婦を含むこととした。この理由は,もっとも健康リスクが高く都市住民の健康調査の対象として適しているためである。 この会合の後,(1)各国の研究分担者が中心となり,基本的な統計資料の収集を行うとともに,(2)共通の質問紙調査事項を各国語に翻訳し,プレテストを行うことにより比較分析が可能であることを確認した上で,(3)各国分担当の事前の交渉で対象者の承諾を得た後に,日本側研究者との共同研究の形式を中心とし,質問紙調査及び頭髪の収集を行った。 本年度に予定していた資料の収集は終了し,現在以下のように分析を行っている。(1)質問紙調査の共通項目については,日本側研究者が分析を行っている。(2)質問紙調査の中で各国に個別な項目については,各国の研究分担当が中心に分析を行っているが,研究代表者をはじめ日本側研究者とは随時連絡をとり調整を行っている。(3)収集した頭髪については,東京大学内で日本側研究者が,原子吸光法等により元素濃度の分析を行っている。 分析の途中ではあるが,たとえばマニラ市の妊婦の場合,健康度には都市での居住歴よりも教育程度の影響が強いことなどが分り,都市間の単純な比較よりも各都市の住民の基本属性を含む分析が有効なことが示唆されている。
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