| 研究分担者 |
大澤 裕 名古屋大学, 法学部, 助教授 (60194130)
酒巻 匡 神戸大学, 法学部, 助教授 (50143350)
長沼 範良 金沢大学, 法学部, 助教授 (40164454)
井上 正仁 東京大学, 法学部, 教授 (30009831)
松尾 浩也 千葉大学, 法経学部, 教授 (10012262)
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| 研究概要 |
本研究の目的は,犯罪の捜査および立証の両面における科学技術の利用の実態を明らかにするとともに,比較法的・理論的分析を踏まえて,その適正な限界や条件を検討し,刑事訴訟法上の解釈論的・立法論的提言をおこなおうとするものである。3年計画の第2年目にあたる本年度においては,ほぼ予定どおり,以下のような成果を得ることができた。
1.3回の研究会を開催し,研究分担者が検討中のテ-マにつき報告を行い,全員で討議した。従前の研究状況を総覧して,刑事訴訟法上の問題点を抽出して検討を加えた個別テ-マとして「コンピュ-タをめぐる捜査手続上の問題点」「コンピュ-タをめぐる立証上の問題点」「DNAによる個人識別」「微物鑑識」「検証令状による電話の通話内容の傍受・録音」「強制的な体液の採取」がある。なお,その一部は.雑誌論文の形で公表され,または公表予定である。
2.国内・国外の関係文献・資料の組識的収集・整理の作業を継続した。国内文献については,文献目録の作成がほぼ完成した。外国文献については目録作成が進行中である。
3.警察庁ほか関係諸機関の協力により,科学捜査技術関係施設(科学警察研究所,警視庁鑑識課,警視庁警察犬訓練所)の見学と実務担当者の意見聴取を行った。その内容は,骨・毛髪・血液型鑑定,最新のDNAによる個人識別法の原理と実際,文書・筆跡・声紋鑑定,塗膜・繊維土砂の鑑定,火災の鑑定,ポリグラフ検査,指紋・足跡鑑識,指紋自動識別システム,警察犬による臭気選別等現在用いられている科学捜査のほぼ全域にわたるものであり,これらの法律上の問題点を検討するための基礎知識と実務の現状を知るという意味で,極めて有益であった。
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