研究課題/領域番号 |
02302023
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原 康夫 筑波大学, 物理学系, 教授 (10015505)
|
研究分担者 |
木下 紀正 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (80037209)
鈴木 賢二 九州工業大学, 工学部, 教授 (00039083)
中山 正敏 九州大学, 教養部, 教授 (70012375)
近 桂一郎 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40063656)
阿部 龍蔵 放送大学, 教養学部, 教授 (90012202)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1992
|
キーワード | 物理教育 / 基礎教育 / カリキュラム / 大学入試 / 演示実験 |
研究概要 |
前年度から引き続き行ってきた「日本の大学における物理の基礎教育」のアンケート調査結果の分析作業を継続して行った。大学設置基準の大綱化に伴う教養部改組等によるその後の状況の変化を補充調査よって取り入れ、現時点における日本の大学における物理の基礎教育の状況の把握に成功した。基礎物理教育の単位数、履修状況、高校での物理の履修率、大学入試での物理の選択率等の調査結果から、物理についての十分な予備知識をもたずに、多くの学生が理科系の大学生として入学してくること、このような学生にふさわしい教育方法による適切な単位数の講義・実験等が提供されていないこと等が明らかになった。なお、この調査の中間報告書を作成し、公表した。 また、前年度から引き続き「日本の大学における基礎物理実験」のアンケート調査結果の分析を行い、年間受講者数、実験室面積、経常予算、担当教員数、実験テーマ等が明らかにされ、現在でも不十分な状況が、教養部改組によって責任体制が弱まることが危惧されることが判明した。平成3年度春に行った5000人の新入生を対象とする物理の実力テストの結果、最近の学生は基礎法則・概念の理解が乏しく、自然現象の経験が少く、また両者を関連して理解していないことが明らかになった。大学入試が高校教育に大きく影響しているので、高校物理教育の改善に役立つような物理の入試問題作成のためのガイドラインを作り、全国の大学の物理入試問題作成責任者に送付した。 現在の理科系の大学生に適した基礎物理教育のカリキュラムを、理工系と生物・農・医系学生対象の2種類を作成した。また、講義の教育効果を高める手軽な演示実験を開発した。
|