研究分担者 |
長谷川 美行 新潟大学, 教養部, 教授 (80018572)
柳田 寿一 九州大学, 理学部, 教授 (70037183)
猪郷 久義 筑波大学, 地球科学系, 教授 (20015572)
小沢 智生 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80037233)
沖村 雄二 広島大学, 理学部, 教授 (60033825)
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研究概要 |
1.仙台で開催された2つの国際学会、Shallow TeHiysIIIと,Benthos'90,および地質廻検に,総研メンバ-が参加した。ことに後者の秋吉台廻検は,分担者を案内者として,メンバ-の積極的参加を得て実施されたもので,総研のテ-マである石炭ーペルム系境界問題の導入部としての意義もあった。 2.秋吉台科学博物館において総研の第1回の研究集会を行った。これは国際地質科学連合(IUGS)のペルム系層位小委員会,石炭ーペルム系境界ワ-キンググル-プの国内集会ともなったものである。ワ-キンググル-プの長であるWu Wangshi博士をはじめ、同委員の柳田教授、総研メンバ-他約30名(カナダ1名,中国2名を含む)による国際集会となった。秋吉台を中心に国内外のc/p境界問題の研究情況が報告された。 3.国内におけるc/p境界問題へのアプロ-チとして、もっとも適当と予想された山口県秋吉石灰岩台地の2ル-トについて,総研メンバ-による合同調査を実施した。このとき採取した資料はメンバ-によってそれぞれの研究項目に沿って検討がすゝめられている。 以上の経過に立って、現在までに予察的に得られた知見によると, a.生層序確立上、フズリナ、小型有孔虫が有力と思われる。他のタクサ、例えば腕足類,サンゴ類,コノドントなどは産出頻度が少なくて個々の群の地史的変遷を追うことも,細かくある特定の層準を設定することも難かしい。 b.石灰岩の堆積相変遷は、地球化学的検討と併せてル-ト毎に実施可能であるが、古地磁気層序学的検討は困難である。 c.生層序学的攻実にあたって、基礎となる各タクサの分類学に大変問題があることが新らたに判明した。
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