研究概要 |
1.覚醒剤の分析:有機溶媒抽出法と固一液抽出法との優劣について比較・検討し,抽出溶媒に対する諸条件を考察した。 2.一酸化炭素の分析:保存血中に存在する一酸化炭素ヘモグロビン濃度について追跡をおこなった。 3.揮発性物質の分析:キャピラリ-カラムを用いたガスクロマトグラフィ-を利用し,定量結果の信頼性と感度に対する検討を加えた。 4.催眼剤の分析:迅速性,簡便性および検出感度において良好な結果を得られる抽出方法およびガスクロマトグラフィ-につき検討した。 5.局所麻酔剤の分析:ガスクロマトグラフィ-の検出方法,ガスクロマトグラフィ-,質量分析法の各種イオン化法に関し,比較を行った。 6.有機リン,塩素,フッ素系農薬の分析:3種類の農薬につき,抽出・分析法を確立し,定量性に関する検討を行った。 7.パラコ-ト類農薬の分析:血液中パラコ-トの定量の際の試料の前処理および定量方法につき各種くみ合わせて比較検討した。 8.金属毒の分析:体組織中アンチモンの高精度分析法確立を目的として,炭素管アトマイザ-無炎原子吸光法について検討を加えた。 9.イムノアッセイ法の改良:新たな抗薬毒物モノクロ-ナル抗体を作製し,免疫組織化学的研究をも併せて行った。 10.機器分析時の妨害成分検索:研究を続行し,体組織からの微量 毒物検出を困難とする生体由来物質の多くを検索し,同定を行った。 前年度に引き続き,各研究者の課題は順調に進行し,当初目的をほぼ達成できた。
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