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1990 年度 実績報告書

複合環境促進装置による構造物の劣化機構の解明と耐久性設計法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 02402040
研究機関大阪大学

研究代表者

福本 誘士  大阪大学, 工学部, 教授 (10023045)

研究分担者 冨田 康光  大阪大学, 工学部, 教授 (30029251)
藤田 正憲  大阪大学, 工学部, 教授 (70029289)
松井 繁之  大阪大学, 工学部, 助教授 (70029271)
西村 宣男  大阪大学, 工学部, 教授 (70029156)
キーワード構造物の環境劣化 / 耐久性設計 / 複合環境促進実験 / 通常環境 / 海洋環境 / 光環境 / 塗装 / ケ-ブル
研究概要

近年、構造物の疲労と、種々の自然環境因子の複合作用による環境劣化が大きな問題である。両者が相まって劣化は加速されていると言える。本研究は複合要因下での劣化特性を究明し、耐久性設計を確立する目的で立案され、進められている。研究初年度では、環境劣化因子としては、炭酸ガス、紫外線、オゾン、亜硫酸ガス、飛来塩分、温度変化、湿度、雨水、酸性雨、海水、生物があり、これらを構造物に複合付与し、劣化機構の基本について解明することにした。
すなわち、構造物に関する劣化現状について既往の研究・報告、ならびに、種々の地域における構造物の劣化について調査し、鋼構造とコンクリ-ト構造に分けて特有の劣化現象を分析した。その結果、構造物の劣化の原因となる環境は、水・温度の繰り返し・炭酸ガスが複合する内陸の通常環境、塩分・水・温度が複合する海岸付近・海域の飛沫滞の海洋環境、および、太陽光線による紫外線、赤外線と湿度が複合する光環境の3つに大分類できる。よって、これらの3種の環境別に上記複合環境因子を同時に与えつつ、材料別に無応力状態の供試体での劣化促進実験を行い、基礎的資料の蓄積につとめた。さらに、促進実験による劣化速度と自然状態で劣化速度との相関を究明するため、温和な環境と最も厳しい海洋環境の2箇所で同じ供試体を自然暴露している。鋼構造物では塗装を対象とし、塗装なし、通常塗装、および、本州四国連絡橋公団仕様の3種について、光環境、通常環境、海洋環境の3種の環境下での劣化機構、劣化速度に関するデ-タを得た。コンクリ-ト構造では鉄筋の腐食とかぶり厚の関係について、通常環境と海洋環境の違いを調べた。また、次年度の予備実験として、50cm長さのケ-ブル模型を作成し、温度サイクルのみによるケ-ブル鋼材の腐食の可能性が大きいことの示唆を得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 福本 誘士,松井 繁之: "斜張橋ケ-ブルの腐食に関する基礎的研究" 第46回土木学会年次学術講演会講演概要集第1部門. (1991)

  • [文献書誌] 福本 誘士,松井 繁之,西村 宣男: "塗装鋼材の劣化特性に関する基礎的研究" 第46回土木学会年次学術講演会講演概要集第1部門. (1991)

  • [文献書誌] 福本 誘士,松井 繁之,三輪 恭久: "コンクリ-ト梁における鉄筋腐食と自然電位の関係" 第46回土木学会年次学術講演会講演概要集第5部門. (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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