研究課題/領域番号 |
02452006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 晃 東京大学, 教養学部, 教授 (30011654)
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研究分担者 |
北田 均 東京大学, 教養学部, 助教授 (40114459)
谷島 賢二 東京大学, 教養学部, 教授 (80011758)
堀川 穎二 東京大学, 教養学部, 教授 (40011754)
菊地 文雄 東京大学, 教養学部, 教授 (40013734)
難波 完爾 東京大学, 教養学部, 教授 (40015524)
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キーワード | 偏微分方程式 / 複素多様体 / 有限要素法 / 散乱理論 / 有限群 / 量子群 / 大域解析学 / 保型函数 |
研究概要 |
金子晃は来日した外国人研究者と共同で緩増加超函数の空間に働くたたみ込み作用素の可逆性の問題に著しい進歩を得た.またその後大学院生と協力してたたみ込み方程式の差分解法に一定の成果を挙げた.難波完爾は代数曲線のゼ-タ函数の零点の角分布に関する佐藤予想の研究を精力的に行ってきたが最近ある種の曲線についてガウス超幾何函数の有限体アナロジ-で記述できる興味深い現象を発見し論文にまとめた.堀川穎二はゲルファントの超幾何函数の隣接関係を新しい観点からとらえ直し,リ-環との関連を明らかにして従来の理論を非常に見透し良いものにした.谷島賢二は有限個の運動する電荷によって誘導された電磁場内のディラック粒子に対するディラック方程式の解が電荷の速度がある値を越えないとき一意的に存在し,プロパゲ-タは指数1のソボレフ空間を保存することを示した.また長距離ポテンシァルを持つ一次元シュタルクハミルトニアンの散乱理論を論じ,時間が無限に経過したとき漸近的に古典軌道を表現する修正プロパゲ-タを定義して修正波動作用素の存在と完会性を証明し,それまで論争のあったシュタルクハミルトニアンに対する古典力学的散乱理論と量子力学的散乱理論の間の食い違いの問題を解決した.北田均は多体短距離力を持つシュレ-ディンガ-作用素に対する波動作用素の漸近的完会性をエンスの超局所的漸近評価とム-レの評価のみを用いてわかり易い証明を与えた.更にこの方法を拡張して多体長距離力の場合に漸近的完会性の成り立つための必要十分条件を与えた.伊藤博は二次特殊線型群のある法8の部分群に関連した指揮〓像について.オ-ダ-と導手に関する指定条件を満たすものの存在を証明し虚二次体の整数論への応用を与えた.
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